読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

読書日記『元・外資系人事部長が見た要領よく出世する人』村上賀厚 著①

 

 


今日の読書日記は『元・外資系人事部長が見た要領よく出世する人』より、過去にとらわれないことについて。

 

 

ビジネスの世界は 、日増しに世知辛くなっています 。よき競争は望ましいとは言うものの 、過去に比べればより一層の努力が求められる社会になりました 。

 

以前は 、会社にも余裕があり 、事業規模の拡大も比較的見通しやすく 、長期的な観点での教育投資も行えました 。しかし昨今は 、比較的短期の効率が求められ 、組織運営も厳しくなっています 。つまり過去に比べて 、働く者にとっては厳しい現実があるわけです 。

 

しかし要領よく出世する人は 、過去のことにとらわれず 、今と未来を見ています 。 「昔はよかった 」などというノスタルジックな感傷には浸りません 。現状はどうか 、これからどうすればさらに未来がよくなるかを 、真剣に考えているのです 。

 

 

会社は競争に勝ち 、利益を出すために 、つねに現時点での競合企業や労働市場での競争相手と比べられているのです 。過去は重要ではないのです 。

 

コンコルドの誤り 」という話を聞いたことがあるでしょうか ?

 

超音速旅客機 「コンコルド 」の開発途中に 、騒音や長い滑走路を要するなどの理由により 、完成させても採算が合わないとわかったのですが 、 「過去にこれだけお金をつぎ込んだのだから 、継続しなければならない 。過去の投資が無駄になる … … 」と考え 、開発を継続してしまったそうです 。

 

完成させても 、商品として成功しないのであれば 、過去のコスト (埋没費用 )は捨てるべきなのですが 、それが人間はなかなかできないのです 。

 

 

私たちは気をつけないと 、過去にとらわれすぎてしまうということです 。

 

昔を懐かしみ 、よき歴史を振り返るというのも重要でしょう 。しかし 、そのノスタルジックな考えは 、明日に向けるべき努力を怠る言い訳になっていることが非常に多いのです 。要領よく出世する人たちは 、このワナに嵌まらないようにつねに意識して 、明日を見据えた研鑽を積んでいます 。

 

 

埋没費用(サンクコスト)のお話です。これまでに投入した時間、労力、お金が回収できる見込みがない、と判断したなら、どこかで見切りをつけないといけません。

 

とは言うものの、やはりこれは難しいです。我が身を振り返ってみると、私は現在、取得に向けて、既に複数年、勉強を続けている資格が2つあります。

 

これらの資格は、もし、最短で合格できるとしたら、1年〜2年で終わるものです。それを自分はダラダラと、もう4〜5年もかけて取り組んでいます。

 

1つは今年、ようやく取得することができそうです。もう1つは、あとどれくらいかかるのか、現段階では断言できません。

 

資格取得に向けた勉強の期間が長くなるほど、それだけ家族にも迷惑をかけてしまいます。それに、もっと短期間で資格を取得できていれば他のことに使えたはずの時間、労力、お金といったリソースも費やすことになります。

 

さらに恐ろしいのは、例え資格を取得できたとしても、それだけではなんの価値も生み出さず、投資したお金も回収できないということです。

 

「名ばかり」の資格、肩書きで自己満足に終わってしまうこともあり得るということです。

 

 

ビジネスにおいて成果を出すことが目的であれば、資格や肩書きは関係ありません。(弁護士などの資格がないとできない独占業務は別として)。

 

 だったら何故自分は資格にこだわり続けるのか。実は、私はもともと、これら2つ以外にもあれこれ資格を取得することを考えていました。さながら資格コレクターのように、いろんなものに手を出そうとしていました。

 

でも、自分の好きな方向性を考えた時に、結局それらの色々な資格は、あまり大切でない枝葉末節に過ぎないことが分かりました。

 

改めて考え直した時に、今取り組んでいる2つだけは、どうしても取得しておきたいと考えられるものでした。だから今年も、恐らく受かるまでは、挑戦すると思うのです。

 

埋没費用は、資格取得後も、それにかかった時間、労力、お金を回収できないと判断したならば、とっとと損切りして次のことやりましょう、という考え方です。

 

ですから、私が選択した「埋没費用を埋没費用にさせない」方の道、「投資した分は何が何でも回収してやる!」という道には、「覚悟」が要ります。はっきり言って、賢くない道だと思います。

 

半ば言い訳のようですが、「回収してやる」と決めたのであれば、そして回収できるのであれば、これまでの投資は埋没費用とはなりません。

 

これまでがどうだったか、振り返って、日々改善していくことはとても大切です。でも、過去の失敗には引きずられすぎないように。

 

これまではこれまで。そして次の勝負はこれからです。

 

 

 

〈今日のチャレンジシート〉

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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・自分は要領が悪いので、要領の良い人の

    考え方、行動様式を学びたい

 

2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・埋没費用の考え方を忘れず、 

    損切りの判断は素早く行えるようになりたい

    と思った

 

 

3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・資格取得に向けて日々の勉強を続ける

・埋没費用にしないために、資格取得後も

    研鑽を続ける

 

 

4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・2つの資格の試験勉強を十分に行い、

    最高の状態で試験に臨み、そして受かりたい

 

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