読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

社会人が効率よく学ぶには? 読書日記『私はいくら?』野口真人 著①

 

私はいくら?

私はいくら?

 

 


今日の読書日記は、『私はいくら?』から、社会人の勉強方法について。

 

 

大学では多くの科目は総論から始まりますが 、どんな分野でも総論というのはあまりおもしろみがないものです 。非常に観念的で 、その知識がいつどこで役立つのかわかりにくい 。それでは学習意欲はわきません 。

 

けれども社会人は違います 。仕事の知識をつけなければ話にならないので 、勉強しなければいけないという動機づけができない人はいません 。

 

また勉強方法についても 、総論なんてすっ飛ばして 、自分にとって必要な各論だけをピンポイントで学べばいいのだから 、ムダがない 。自分の仕事に関係したことだから興味も抱きやすく 、勉強もさほど苦にはなりません。

 

ミクロからマクロへ 、各論から総論へ ─ ─ 。それが社会人の勉強の鉄則です 。学生であれば 「金融政策とは何か 」といった総論から始めるところでしょうが 、社会人はそんな迂遠(うえん)なことをしている暇はないし 、する必要もありません 。

 

各論から入り 、必要に応じてさらに各論を学び足し 、そうこうするうちに知識が網羅され 、総論にあたる全体像が見えるようになるのです 。

 

不要なペ ージは全部飛ばして 、自分が本当に知りたいところだけを拾い読みするようにしましょう。

 

また 、必要なペ ージを見つけたら 、そこに書いてある重要な知識を自分の言葉に咀嚼して置き換えましょう 。

 

勉強の本質は 「一言でいえばどう説明するか 」にあります 。これを独自で考えることができれば理解は深くなります 。

 

 

社会人には、別に中間テストや期末試験、入試があるわけではないので、学生のように教科書の内容を網羅的に覚える必要がありません。

 

ですから、自分の興味が湧いたところ、仕事で必要なところだけをまずは深掘りして行くのが良いのではないかと思います。

 

そもそも毎日の仕事にマークシートのテストのように「たった一つの正解」というものはありません。

 

「こうすれば必ずこの問題は解決できる」、というものではないですし、仕事の分野の専門性が高くなると、教科書すら存在していません。

 

そういう場合、自分の仕事のテーマに関するヒントを得るために学会を聴講したり、論文を調査したりすることになるわけですが、聞いたり、調べたりした内容がそのまま自分の状況にもばっちり適用できる、なんてことももちろんありません。

 

そうなると自ずと、多数の参考文献、資料には目を通しながらも、自分の主張したいこと(仮説)の裏付けに使えそうなところだけを拾い出して、集めていくことになります。

 

そして、実用上は、それで十分足ります。どこまでリサーチの範囲を広げるかは、時間、コストとの相談になりますが、ある程度以上の論拠を集めても、期待される価値への貢献度合いは飽和してしまうのではないかと思います。

 

私も、もし時間が豊富にあるならば、今からでも大学に戻って体系的に学びたい学問分野はたくさんあります。

 

しかし、現実的に自分の持つ時間では、1つの学問分野を体系的に修得するどころか、1冊のビジネス書ですら、ブログに全項目を漏らさずにまとめ切ることは難しいです。

 

時間をかければ可能ですが、まとめたところで覚えていられないと思います。まとめるのにかける時間に対する費用対効果がとても低いのです。

 

そうなると自分にとって本当に良いと思った部分は、バンバン切り捨てていかざるをえなくなります。

 

1冊の本にたくさん「これは!」という気づきを得られる箇所があったとしても、涙を飲んでふるいにかけて、絞り込んでいます。

 

せいぜい多くても3か所ぐらいまで絞り込んで、それを毎日の気づきとしてブログのネタに使っています。

 

また、これまであまり意識してこなかったのですが、本からの引用箇所を、自分の解釈で、自分の状況に当てはめて説明しようとしているようです。

 

これはつまり、著者の言葉を自分の言葉に変換して、「腹落ち」させようとしている、ということですね。これを行うと確かに理解が深まります。

 

言語化の能力に非常に優れた私の尊敬する方は、比喩や金言、ことわざ、故事成語さらには自分オリジナルの造語なんかも使い倒して、どんどん本の著者の知恵を吸収して、その世界観を我が物としていらっしゃいます。私の目指すところもそこにあります。

 

 

リサーチの話が出たのでもう一つ、「1冊の本を読むのにどれくらい時間をかけるのか?」ということにも触れてみたいと思います。

 

私の現時点での答えは、「これは良い!!」というところを見つけた時点でいったん終了する、というものです。それが3分で見つかれば3分で中断しますし、30分かけても見つからなければもう少し読み進めます。

 

ただし、本の最初から読もうとするのではなく、目次を見て、興味を引かれた章だったり、小見出しがあれば最初からそこを狙って読みます。書かれている内容が自分におとっていまいちだった場合は、また目次に戻って他の見出しで興味をひかれたところを探して読みます。

 

いろいろ読んでいると、たまに「大当たり」の本にも遭遇します。自分にとって、どの箇所を読んでも「これは良い!!」というところが出てくるような本ですね。

 

そういう本については、ひとまずブログを書くときに参照する箇所だけはチェックしておき、「後でじっくり読む」リストに放り込んでおきます。

 

このような私の読書の方法は、今日引用した、社会人の勉強法と結局全く同じやり方だということが分かりました。

 

ただ、本の読み方については、最近参加したセミナーで「拾い読み」以外の方法を教わりました。

 

それは「全部読む」という方法です。ただし、時間を決めます。制限時間を「1時間」と決めて、その間に1冊の本の最初のページから最後のページまでとにかく目を通す、という方法です。

 

そして、重要だと思ったところには印をつけておき、後で参照できるようにします。全てのページを同じスピードで読むのではなく、重要だと思ったところはじっくり、重要でないところではペースを上げる、という読み方をされているそうです。

 

そのセミナーの講師の方は1回のアウトプットのために10~20冊の本を、毎週、そのような読み方で読まれている、とのことでした。人間は自分が重要だと思うページでは、自然と目が止まるようになっているらしいです。だから目が止まらなかったところは思い切って捨てていくことができるとお話されていました。

 

「制限時間を設ける」という方法は忙しいけど勉強もしたい人の勉強、読書のニーズによくマッチしていると思います。私も今度から真似してみようと思いました。

 

 

 

〈今日のチャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・自分の価値を高めていく考え方と方法を知る


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・社会人の勉強方法を確認できた。

 

・自分のキャッシュフローを増やし、

    割引率を下げる方法を学べた

 

・社長になったつもりで仕事をすることの

    大切さを学んだ

   


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・自分の価値を高め、会社にも貢献できるよう

    仕事の取り組み方を変える

 

・1時間の制限時間でどんな本でも読む練習を

   してみる


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・将来のキャッシュフローを生み出す稼ぐ力と

    信用力が 倍増している

 

・どんな本からでも、1時間以内に、自分にとっての

    価値ある情報を引き出すことができるように

    なっている

 

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