読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

良い習慣を身につけるには? 読書日記『30日で人生を変える「続ける」習慣』古川武士 著①

 

30日で人生を変える 「続ける」習慣

30日で人生を変える 「続ける」習慣

 

 

今日の読書日記は『30日で人生を変える「続ける」習慣』から、習慣化するための考え方と行動について。

 

 

ここで重要な学びがあります。習慣による効果は、「複利」で伸びていく、ということです。たとえ小さな行動であっても、積み重ねていくことで、成果が「かけ算」されていきます。そして、小さな行動の結果はゆるやかに、あるときから爆発的に表れます。問題は、多くの人がそこまで待ち切れずに、やめてしまうことにあります。

 

イチローはメジャーの年間最多安打記録を更新した際、次のようなコメントを残しました。

 

「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところに到達するただ1つの道」

 

習慣は繰り返される行動を無意識化(自動化)したものと説明できます。

 

脳は一定期間繰り返し行われた行動は、無意識のうちに繰り返すことができるよう、脳内にプログラムを作り上げます。それが習慣の正体なのです。

 

ここで大切なのは、脳にとって、良い習慣、悪い習慣の区別はないということです。脳からすると、ただ一定期間以上繰り返されたから習慣化しただけ。

 

人間にとって、いつもどおりは心地良く、変化は脅威なのです。

 

習慣化するためには、脳が新しい習慣を「いつもどおり」と認識できるまで続けることです。

 

挫折を未然に防ぐ「習慣化の3原則」

原則1 1つの習慣に絞る【同時にいくつもやらない】

 

2つ、3つ同時に着手することは、引力も2倍、3倍引き受けることになる

 

原則2 有効な1つの行動に絞り込む【行動ルールを複雑にしない】

 

複雑なものは挫折しやすく、シンプルなものは続けやすい

 

原則3 結果より行動に集中する【結果にこだわりすぎない】

 

結果や目標でモチベーションを高めることは効果的ですから否定はしませんが、習慣の行動リズムを崩さないことが大前提。まず重視すべきは習慣化です

 

 

反発期を乗り切るには「ベビーステップで始める」のが効果的です。ベビーステップとは、「赤ちゃんの一歩」という意味で、簡単に言うと「小さく始めましょう」ということです。

 

反発期は、習慣引力が働き、やめたくなる気持ちが高まる時期。だから、大がかりに始めるのではなく、小さく始めるのがもっとも効果的な手段になるわけです。

 

ベビーステップで始める「方法」

 

①「時間」を小さくする

・5分間片付ける

・15分間読書をする

・3分日記をつける

・15分走る

 

②「ステップ」を小さくする

・1つの部屋だけ片付ける

・本1ページは読む

・日記を1行書く

「マラソン」ではなく「ウォーキング」にする

 

 

あなたに合ったベビーステップが設定できたら、次は「シンプルに記録する」ことです。

 

記録の効果は、「なんとなく」をなくして客観的に事実を把握できることです。

 

「感覚的に『なんとなく』行動」していては、大して効果も出ないうちに挫折してしまいます。

 

定量的に原因を分析できれば、小さな努力で大きな結果を上げることができるのです。

 

シンプルに記録する「方法」

 

①内容を考える(どんな項目にするか?)

・〇×のみ記録する

・〇×以外に内容、数値を記録する

 

②記録媒体を考える(何に記録をつけるか?)

・紙(チェックシート、カレンダー、手帳、専用ノート、など)

・デジタル機器(携帯電話、パソコン、万歩計、心拍時計など)

 

 

早起きや、英語の勉強、ジョギングなどの良い習慣を身につけたいと考えている人は非常に多いと思います。私もその1人です。理想は、自分がやると決めたことを、「歯磨き」や「入浴」のレベルで毎日なんの苦労もなく、当たり前に行えるような状態を実現することです。

 

私は今年の5月末からブログを書き始めてもうすぐ3カ月となります。自分の中ではようやく「習慣化できてきた」といっても良いのではないかと思っています。さすがに書くことに「苦痛」は感じませんが、まだまだ「意識的な努力」は必要です。ただ、歯磨きや入浴同様に「書かないと落ち着かない、気持ち悪い」と思えるような状態にはさしかかっていると思います。3カ月継続してみた現状はそんな感じです。

 

 

習慣化においては、最初の「とっかかり」の部分が一番大切だと思います。ここを如何に乗り越えるか、というヒントがこの本では丁寧に解説されています。

 

特に大切だと思うのは「ベビーステップで始める」ということです。私がいつもお世話になっている方はこれを「行動のハードルを下げてやる」という表現で説明されていました。

 

高い目標を立てて、未来の自分に対する希望とやる気に満ちあふれている時には、人は自分にできることを過大評価しがちです。

 

例えば、英語の「TOEICの試験で900点以上のスコアを取る!」という目標を立てたとしましょう。

 

試験日までの日数を逆算して、あと3カ月くらいあるとします。自分の現状スコアが600点だとすれば、ギャップの300点を埋めるには、一体どういう勉強が必要なのかを考えて実行していくことになります。

 

ここでは仮に、「毎日リスニングのCDを45分間聞くこと」、「英単語を毎日50個覚えること」、「問題集のリーディングの問題を毎日50問解くこと」がスコアを300点アップさせるために必要だとします。そして、これを全部やろうとしたら、1日3時間が必要になるとします。

 

するとどうでしょうか?試験日までの3カ月間、「毎日TOEICの勉強を3時間やり続ける」というのは相当大変だと思います。

 

もちろん熱意に燃える最初のうちは、3時間の勉強時間を捻出して、着々と学習を進めることもできると思います。ですが、そのうち何かのイレギュラーな事態(体調を崩した、仕事やバイトが忙しくて疲れて寝てしまった、など)が発生して勉強時間が取れなくなってしまう日もあるでしょう。

 

翌日に挽回しようとしますが、1日あたりの分量が多いため、やり残しが発生します。そしてやり残しが積み重なっていくと、段々と当初のやる気が維持できなくなってしまい、とうとう勉強すること自体が億劫になって、最後には投げ出してしまうことになります。

 

これは最初に自分で設定した「1日3時間英語学習する」というハードルが高すぎたからです。自分の行動力を過大評価したために起こったことです。

 

自分の行動力や意思の力は最大限で見積もるのではなく、最低限で見積もるようにした方が、つまり「ハードルを極力下げて」「ベビーステップ」で始めた方が、結果的に長続きして習慣化に繋がるのだと思います。

 

加えて、例え「1日10分」でも「毎日やり続ける」方が「週末だけ3時間」勉強するよりも、勉強においては記憶に残りやすいですし、「毎日勉強を続けてきた自分」というものに対する「自信」も持つことができるようになります。

 

だから、最初から飛ばしすぎない、「ベビーステップ」で「低いハードル」を跳ぶ練習から始めることには非常に意味があるのです。

 

ハードルの高さを上げるのは、今飛んでいるハードルの高さが「地面と同じ高さ」に感じられるようになってからで構いません。

 

 

私も「ブログを書くこと」と「早起き」の習慣は徐々に身についてきたように思いますので、次は「片付けの習慣化」にチャレンジしたいと考えています。

 

もちろんまずは、「ベビーステップ」で「1日5分だけ部屋の整理をしてみる」ところから始めてみます。

 

 

〈今日のチャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・良い習慣を身につけるための考え方と方法を知る。


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・習慣化のための最初のハードルの乗り越え方について

 復習ができた

 

・やり続けることが遥かな高みに到達するための方法で

 あることを再確認できた


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・片付けの習慣化に取り組む

 まずは1日5分間部屋を整理する


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・自宅の全ての部屋・職場環境の整理整頓が行き届いている

 

・目に見える環境だけでなく、自分の頭の中も常にクリアな

 状態が保たれている


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