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読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

考える時間を持つことのメリットは? 読書日記『数学的思考法 - 説明力を鍛えるヒント』芳沢光雄 著①

 

数学的思考法―説明力を鍛えるヒント  講談社現代新書

数学的思考法―説明力を鍛えるヒント 講談社現代新書

 

 

今日の読書日記は『数学的思考法 - 説明力を鍛えるヒント』から考える時間をとることの意味について。

 

 

数学家庭教師の成功の秘訣はいくつもある。子供が何をわかっていないのか、瞬時に見つけられるような質問をすること。弱気な子供には上手にほめて自信をもたせること。

 

反対に、「そんなこともできないのか」という素ぶりすら見せないこと。目的に至るまで長い説明を要する事項に関しては、目的とその事項が何に応用できるかを先に示してやること。等々である。

 

しかし最も重要なのは、「やり方を一方的に説明し続けるのではなく、なるべく時間をとって子供自身に考えさせること」に尽きる。

 

はっきりと言えることは、初めからやり方を憶えてまねるだけでは、しょせんそのタイプの問題だけ「点」としてしか習得できないということだ。数学の苦手な中・高校生が試験の前日に出題されそうな問題の解答だけをあわてて憶えても、出題形式をほんの少し変えられただけで手も足も出なくなることを見ても明らかだろう。

 

反対に、たとえ問題が解けなくてもしばらく考えた経験があると、その解法を見つけたり学んだりしたとき、その問題の周辺までも含めて「面」として理解できる。だから自分のものになるのだ。

 

見知らぬ土地へ車で行ったとしよう。助手席や後部座席に座って連れて行ってもらったときは憶えようとしても容易に道順を憶えられないのに、自分でハンドルを握って、地図や目印を確認しながら迷いつつも目的地に辿り着いたときには周辺の地理が自然と頭に入る。そんな経験をお持ちの方は多いのではないだろうか。「しばらく考えた経験があると『面』として理解できる」というのは、それと同じことだ。

 

ほとんど考えないですぐに解答を見るのは効果的ではない。たとえできなくても、しばらく考えてから解答を見るのは効果的なのだ。

 

「思わぬミスや人との出会いが大きな発見や発明につながった」という話をときどき聞く。だから「運がよかっただけです」というコメントになるのだが、実際には日頃から特段の試行錯誤をして考え抜いているからこそ、単純なミスや人との出会いという形で、小さいけれども決定的な刺激が与えられ、それが大きな発見や発明を引き起こすのであろう。

 

何も考えずにひたすら偶然の出来事を待っていても、それが発見や発明を引き起こすことはないのは、考えてみれば当たり前のことである。

 

夢に見るほど考え抜き、気にし続けていたからこそ「発見」できたのに違いない。

 

 

1.車を運転する場合の頭の使われ方について

 

ここで述べられている車を運転している時の例は分かりやすいと思いました。確かに自分で運転している時と、人に運転してもらっている時では、通った道の記憶への残りやすさが全然違いますね。

 

車の運転においては、目的地に着くために「どこどこの信号で左折する」とか「そのためにはもう少ししたら左車線によっておく必要がある」などと、終始、頭を回転させています。

 

もし一般道ではなく、高速道路を走行中であれば、「前方が渋滞している」とか、「後ろからすごいスピードであおってくる車がある」など、スピードを出している分、さらに瞬間瞬間の状況判断が求められます。

 

 

2.勉強で考える時間を持つことの重要性について

 

勉強の場合を考えてみるとどうでしょうか。引用した箇所の中では、分からない問題に出会ったら、すぐに解答を見る場合と、考える時間をとってから回答を見る場合を比較されています。そして、考える時間を取った方が、明らかに「点」で「面」の知識となって定着する、と述べられています。

 

先ほどの車の運転の例でこのことを考えてみましょう。初見の問題を解く、というのが運転でいうところの初めて来た場所で目的地に到着することに相当します。

 

すぐに解答を見ることは、カーナビに頼ってその指示通りの道順に最短距離で進むことだと考えることができるでしょう。一方で、解答を見る前に考えることは、自分で地図を見るなり、通りすがりの人に尋ねたりするなどして、道に迷いながらも少しずつ目的地に近づいていくことだと思います。

 

カーナビを使って目的地に辿り着いた場合は、記憶できる道(解法)はその指示にあった、(つまり解答に書いてあった)一本の道だけです。

 

しかし、自分で地図(テキストや参考書)を広げたり、人(先生)に尋ねたりして、四苦八苦しながら、目的地に辿り着いた場合は、そこに到るまでに、迷いながら、さまざまな道を通ってきています。

 

つまり、憶えている道が、出発地と目的地を結ぶ、たった一本だけではなく、「そのあたり一帯の地図」が「面」として頭の中に記憶されている、という状態になるということです。

 

実際の試験問題を解く時には試験会場ではカーナビは配ってもらえないことを考えると、普段の勉強の時から、「カーナビあり」と「カーナビなし」の学習のどちらを心がける方が応用範囲が広くなるかは言わずもがなでしょう。

 

 

3.日々の生活で考える時間を持つことの重要性について

 

車の運転中は注意力が必要なため、ほぼ自動的に頭を使いますし、勉強中も意識して考え、それから解答を見るという手順を踏むことで、知識を定着させていくことができます。

 

一方で、日常生活において、「意識して考える」ということはおろそかになりがちだと思います。もっと言うと、「意識して考えるための時間をとる」ことがあまり行われていないように思います。

 

その理由は、通勤通学や、家事、ルーチンワーク化した仕事など、何度も何度も繰り返されるものは、あまり頭を使わなくても良いように、脳が最適化してしまうからだと思います。最早、無意識レベルでその行動が行われている、という状態になっているからです。

 

これは効率の面から考えるととても良いことなのですが、他方で頭をあまり使わなくても生活ができるようになってしまいます。その結果として、いざ「考えよう」とした時に思考回路がすっかりなまってしまい、良いアイデアが思い浮かばない。あるいは、そもそも「考える」こと自体が面倒くさくなってしまう、という弊害もあります。

 

だからこそ毎日のように「意識して」考える時間を確保していくことを習慣化していくことが大切なのではないかと思います。

 

そういう意味で、寝る前にその日一日の「振り返り」を行うことや、日記を書く習慣などは「考える」訓練としても、とても有効なのだと思います。もちろんブログを書くこともそうですね。私も自分の「考える力」を磨いていくために、これからもブログを書き続けていきたいと思います。

 

4.まとめ

・学習において問題を解くときには、すぐに解答を見るのではなく、考える時間を取ることで知識をより深く定着させることができる

 

・日常生活においても「意識して」考える時間を取ることで思考力を高める訓練を行うことができ、日々の学びを深く定着させることができる

 

・大発見や大発明は「夢にまで見るほど」に考え抜いたたからこそ、生み出されたもの。つまり、「どれだけ考えたか」が大切

 

 

〈今日のチャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・数学的な思考方法を学び、自分の思考能力を高める


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・考える時間を持つことの重要性を改めて実感した


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・日々の生活の中から、意識して考える時間を優先的に確保する 


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・学習においては、得た知識が試験で完全に再現できるまでに

 定着している

 

・仕事や生活においては、学んできた知識や知恵が、いつでも取り出し、

 組み合わせ、実行できるようになっている

 

・思考能力が改善されている


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