読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

時間を大切に使いたいなら? 読書日記『無理なく勉強を続けられる人の時間術59』古市幸雄 著①

 

無理なく勉強を続けられる人の時間術59

無理なく勉強を続けられる人の時間術59

 

 

今日の読書日記は『無理なく勉強を続けられる人の時間術59』から時間の現在価値と将来価値について。

 

 

私にとっては、今の1年間と老後の1年間を天秤にかけると、今の1年間のほうが、何倍も価値があるのです。これは、ファイナンスの「現在価値」と「将来価値」に似ています。

 

現在価値と将来価値について、簡単に説明します。現在は、景気後退時期に入っておりデフレ(物価が下落すること)気味ですが、長期的に見ると物価は少しずつ上がっていきます。要は、緩やかなインフレです。

 

経済は長期的にはインフレで推移しますから、1945年の1万円と2005年の1万円では、同じ1万円でもまったく価値が違うわけです。1945年に1万円あればコーヒーを10万杯飲めますが、2005年では23杯しか飲めません。

 

現在が1945年だと仮定し、コーヒーの値段だけで判断すると、60年後の2005年では同じ1万円が4348分の1の価値でしかなくなってしまっています。(10万杯÷23杯≒4348)。

 

同じように、現在2009年の1万円の価値は60年後の2069年には、今の1万円の価値はなくなっています。もしかしたら、2069年には1万円ではコーヒーが1杯も飲めないかもしれません。

 

この現在2009年の1万円の価値を現在価値、将来2069年の同じ1万円の価値を将来価値と呼びます。

 

 

さて、お金の価値の計り方と同じように、私は時間にも現在価値と将来価値があると考えています。それは、現在の1年間は将来の1年間よりも何倍も価値があるという考え方です。

 

あなたが今、30歳だと仮定します。あなたは今の1年間と75歳になったときの1年間では、どちらのほうが価値があると思いますか。おそらく多くの方が、「今の1年間のほうが価値がある」と答えるでしょう。

 

現実問題として、30歳のときのほうが75歳のときよりも体力があります。仕事もバリバリできます。今、何か自己投資をすれば、近い将来さらに大きなリターンとして返ってくる可能性は、75歳で自己投資をするよりも高いことが予想されるからです。

 

あなたが75歳になったとき、もし、神様があなたの目の前に現れて、「75歳から80歳までの5年間の命を捧げたら、あなたを30歳の頃に戻してもう1年間だけ人生をやり直させてあげる」と言ったら、あなたはこの取引に応じますか。

 

私なら喜んでこの取引をするでしょう。それくらい、今の1年間は貴重なのです。

 

 

〈今日のコンテンツ〉

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1. 今日と同じ明日

2. 今日と違う明日

3. まとめ

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1. 今日と同じ明日

 

明日と今日とは時間としてみれば、同じ「24時間」です。今日はもう疲れたから勉強するのもブログ書くのもやめにして寝てしまおう。そうしよう。明日から本気出そう。

 

といって、明日は明日で別の「止むを得ない事情」が発生するのは火を見るよりも明らかです。そして結局、その「本気」なるものは「近日公開予定!」のまま「お蔵入り」になってしまうことが多いのではないでしょうか。

 

実際のところは、今日やらなかった分を明日取り返そうとするだけでも一苦労です。

 

万人に等しく与えられているのが「1日24時間」という時間です。私たちの人生の充実度合いも、貯金のできないこの「資産」をいかに上手に使うかにかかっています。時間術に関わる本は全てこの「資産」のうまいやりくりの仕方を教えるものです。

 

20世紀を代表する経営学者のピーター・ドラッカーも「まず時間から始めよ」と言っています。どんなノウハウよりもまずは自分の時間の使い方を見直してみることが大切です。

 

今日の引用箇所は時間術の本の中から、改めて今の時間の価値を見つめなおしてみよう、というお話です。

 

勉強法などの本を読んでいるとだいたい共通して書いてあるのは、「勉強を続けても成果が出るまでには時間がかかる」ということです。

 

そんな身もフタもない、と思われるかもしれません。これにもう少し付け加えると、「勉強を続けていると、ある時突然世界が開けるように理解が進む瞬間が訪れる」ということです。

 

例えば、英語のリスニングをずーっと続けていたとします。最初は「ただ連続した音が流れている」ように聞こえるだけだったとしましょう。それがある時突然、「区切りのある単語のつながり」として聞こえるようになる、という感覚でしょうか。

 

英語の場合で私自身の個人的な体験をご紹介します。大分昔に英語のラジオ番組を聞いていた時のことです。講師のネイティブの先生が、番組の最後に何か面白いジョークを言ったのです。それを聞いた瞬間に「思わず」笑ってしまったのです。このことに後から自分で驚いた、というのがあります。

 

海外のTVのコメディ番組を見ていたなら、例え言葉が分からなくても、映像として目に入ってくる情報で笑うことができます。ですが、ラジオの場合は音だけです。耳から入る情報を瞬時に理解して咀嚼しないと笑うことはできません。

 

当時の自分の英語のレベルは(今でも全然大したことはないのですが)、ラジオ番組のテキストに書かれた知らない単語ばかりの文章を講師の先生が読まれた後にリピートするのが精いっぱいのレベルでした。それでも毎月テキストを買って、できる限り毎日ラジオを聴くようにはしていました。とびとびではありますが、何年も続けていました。

 

すると、ある時「英語のジョークにリアルタイムで笑えた」という「それまでの自分には一度もなかった経験」が得られたのです。もっとも、英語が得意な方にとっては何でもない話かもしれません。

 

でも、私にとっては、ここが英語学習の大きなブレークスルーポイントとなりました。そして今でも英語の勉強は続けています。

 

2. 今日と違う明日

 

私の例を交えて、「勉強を続けることでいつかブレークスルーポイントに達する日が必ず訪れる」というお話をさせて頂きました。 

 

これに関して一つ気をつけておかないといけないことがあります。それは、ブレークスルーポイントがいつ来るのかは「その人次第で変わる」、ということです。

 

要は、どれだけの時間と労力をその勉強なり、行動なりにこれまで費やしてきたのか、また、これから費やしていけるのか、ということです。それによって、ブレークスルーポイントに到達できるまでの時間が変わるということです。

 

それは個人個人の事情によって異なります。1日3時間の勉強時間を確保できる方もいらっしゃれば、30分しか無理、という方も当然いらっしゃるでしょう。

 

仮に同じ目標を目指していて、1日3時間勉強できるという方と、1日30分勉強できるという方がいるとするなら、1日3時間勉強できる方のほうが目標に到達するまでの日数は短くなるでしょう。

 

だからといって、無理に時間を捻出しようとしても長続きしません。人と比べても仕方ありません。それよりも短時間でも途切れさせないことの方に重点を置きましょう。

 

例え時間が短くても、明日よりも今日始めた方が、少し早く目標に到達できるはずです。

 

今日の少しの努力は目には見えませんが着実に明日に上積みされていくのだと思います。同じ24時間でも今日の分の「上積み」のある明日と、それのない明日。どちらを選ぶかもまた、「自分次第」。

 

明日は今日の微差の積み重ねの結果、形作られていくのだと思います。

 

 

3. まとめ

 

・今の1年と老後の1年なら今の1年の方が価値がある

 

・同じことをするにしても今日やるのと明日やるのは同じではない 

   できれば今日やるほうを選びたい

 


〈今日のチャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・自分の時間の使い方を見直す


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・時間の大切さを改めて強く意識付けることができた


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・今日、今できることを今日、今やることを選択する


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・早めに始めて継続した結果、早めに目標に到達できる、

 そのような経験が増えている


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