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読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

インダストリー4.0とは?『決定版 インダストリー4.0 ー第4次産業革命の全貌』尾木蔵人 著

 

決定版 インダストリー4.0―第4次産業革命の全貌

決定版 インダストリー4.0―第4次産業革命の全貌

 

 


今日の読書日記は、『決定版 インダストリー4.0 ー第4次産業革命の全貌』から、サイバー空間上のもう1つの存在について。

 

情報をデジタルデータ化して、サイバーと呼ばれるコンピュータ側に吸い上げます。このデータに基づいて、デジタル上に仮想の工場が作られます。

 

ソフトウェアや人工知能を活用して、設計段階から製造シミュレーションを行い、最も効率的なマス・カスタマイズ生産を実現する。これが、サイバー・フィジカル・システムです。

 

現場のデータとデジタルデータ上の工場がほぼ一致する状態。この目標が達成されたとき、インダストリー4.0は実現されたと判断されることになります。

 

次に 、私たち消費者とデジタル情報の関係を見てみましょう 。

 

現実社会の私たちです 。仮にてつお君とあやかさんとします 。

 

グ ーグル検索で何を検索したか ?ネットショップで何を閲覧して 、何を買ったか ?ユ ーチュ ーブで何を何回閲覧したか ?ツイッタ ーやフェイスブック 、 L I N Eで何をつぶやき 、どんな写真を送ったか ?どこにいたか (位置情報 ) ?

 

こういったデジタル情報が仮想社会であるデジタル空間に蓄積されていきます 。そうすると 、てつお君やあやかさんがどんなことに興味を持っているか 、何をしているかという情報を基に 、デジタル空間に仮想のテツオ君やアヤカさんを作ることができるのです 。

 

この仮想のデジタル ・テツオ君を人工知能を使って分析すれば 、これから現実社会のてつお君が何を欲しがるか予測することができるようになります 。デ ータが多ければ多いほど 、予測は当たりやすくなるはずです 。

 

このデジタル空間と現実とをつなぐのが 、デジタルプラットフォ ームと呼ばれる場所で 、その典型的な例がグ ーグル検索です 。消費者向けのビジネスでは 、このデジタル情報を踏まえた付加価値のある提案ができるか 、ここがポイントになりつつあります 。

 

 

〈今日のコンテンツ〉

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1. 現実空間とサイバー空間

2. もうひとりの私

3. まとめ

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1. 現実空間とサイバー空間

 

この本では、人工知能やIoT*の発達による工場や産業の自動化について、アメリカ、ドイツ、日本などの各国の事例を紹介しながら説明しています。

 

(*IoT・・・Internet of Things:モノのインターネット。デジタル製品同士がインターネットに接続されて、人間を介さずに情報のやり取りを行なうことが可能な状態)

 

Web2.0」とか、「マーケティング3.0」とか過去にも色々な用語が登場しましましたが、「~~X.0」と銘打たれる時には、大抵、大きな変化があったことを表しています。

 

今回の「インダストリー4.0」の「4.0」という数字は人工知能やIoTによる第4次産業革命のことを指しているそうです。ちなみに、これはあくまでもドイツの定義であり、アメリカではこのような呼び方ではなく、「第三の波」という呼び方をしているようです。

 

インダストリー4.0では、工場の製造ラインを流れる製品からデータを吸い上げて、コンピュータで状況の把握やシミュレーションを行います。その結果を次の工程における作業に反映してして、人の手を介さずに最終製品を作り上げる、ということを目指しています。

 

これまでも同一製品を大量に生産する場合は、自動化は比較的やりやすかったとは思います。ですが、顧客一人一人の注文がそれぞれ異なる場合はその内容に合わせるための手間がかかっていました。セミオーダーメイドくらいなら可能でしたが、フルオーダーメイドの自動化は難しかったと思います。

 

ところがインダストリー4.0ではそのようなフルオーダーメイド、顧客の数だけある大量な品種の製品を対象にした生産が自動で行われるというのです。それがマス(大量の)・カスタマイズ(顧客ごとの)生産ですね。

 

工場の生産ラインの現場のデータをリアルタイムで吸い上げて蓄積することで、コンピューターをつないだネットワーク上には、現実の生産ライン上に製造中の製品が流れているのと同じように、その状態を表すデータが流れているということになります。

 

つまり、1つの製品が存在する現実空間とその製品の現在の状態を表すサイバー空間が同期されているということになります。

 

2. もう一人の私

 

そしてこれは工場 だけの話ではありません。てつおくんとあやかさん、という例で示されていますが、私達がインターネットを通じて行った行動によって、私たち個人の興味の対象や属性などの情報がサイバー空間上に蓄積されているということです。

 

分かりやすい例はAmazonのリコメンドシステムでしょう。何かの本や製品を買ったら、「あなたへのおすすめ」が表示されますよね。それは私たちが入力した情報に基づいて形成されたサイバー空間上の自分自身に対する提案でもあります。

 

この人ならこんな本も読むのではないか?こんな製品が好きなのではないか?などといった、私たちの興味の対象に留まらず、私たちの性格、考え方などもサイバー空間上に蓄積されていると考えられます。

 

そしてそれは私たちの気付かない内に、web上での行動とともに徐々に形成されていきます。そうするとそのうち、ある意味、現実空間の私よりも私らしい「サイバー空間上のもう一人の私」が出来上がるでしょう。

 

私よりも私らしいというのは、私の興味の対象や性格、考え方などの点において、私が自分でははっきりと認識していないような特徴を、サイバー空間上の自分は把握しているだろう、という意味においてです。

 

私に関して集められたデータが分析されて、その特徴が抽出されているのです。

 

現時点では、商品を売るマーケティング活動のためにこのサイバー空間上の個人の特徴を示すデータ(=もう一人の私)を用いる場合が大半だと思います。

 

しかし今後、IoTや人工知能の技術開発が進展すると、ネットとの常時接続が当たり前、「常にログインした状態、ログインという概念がない状態」が普通になることも考えられます。

 

興味や性格に限らず、例えば、睡眠時間や体重、血圧など私たちの身体に関する情報も自動でリアルタイムのモニタリングとログの蓄積が可能になるでしょう。

 

精神的なデータのみならず、肉体的なデータもサイバー空間上に同期させることができた場合、「サイバー空間上の私たち」も大体完成されることになるのでしょうか。

 

この問題点は「サイバー空間上に完成されたもう一人の私たち」が私たちのことをどれくらい知っているのかを、私たち自身は知らないということです。何故ならこの情報は公開されているものではなく、企業が持っているものだからです。

 

従って、私たちは個人としては、工場の製造ラインの場合とは異なり、サイバー空間上にもう一人の私たちが完成したとても、現実空間の私たちと協力して何かの活動を行なうということは(現時点では)できません。

 

逆に、私たちより私たちらしい何かによって、私たちの生活、特に仕事の部分を代替されるということは充分にあり得る話だと思います。

 

 
好むと好まざるとに関わらず、私たちはそういった「もう一人の自分」との付き合い方を考えていかなければならないのでしょうね。

 

 

3. まとめ

 

・インダストリー4.0では現実空間の製品の製造過程と、

 サイバー空間での製品情報を設計段階から同期させる

 ことで、製造ライン、工場、産業全体の効率化を目指している

 

 ・製造ラインだけでなく、私たち自身の興味や考え方をネットで

 発信することで、サイバー空間上には「もう一人の私たち」が

 形成されていく

 

・現時点では、「もう一人の私」は私のことを知っている

 けれども、私は「もう一人の私」のことを知ることができない

 という点に問題がある

 

 

〈今日の読書を行動に変えるための

 個人的チャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・第4次産業革命と呼ばれる現象の中身に対する

 理解を深める


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・インダストリー4.0というキーワードの内容と

 各国の取り組みに対する概要を把握することが

 できた

 

・サイバー空間上に現実空間のコピーが形成されている

 という視点を知ることができた


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・サイバー空間の自分から現実空間の自分が

 フィードバックを得られる方法を考える 

 

・サイバー空間の自分のお勧めによって

 思考停止になってしまわない方法を考える


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・自分や自分の子どもの世代が、第4次産業革命による

 社会の変化とうまく付き合っていくためのアイデア

 思いついている

 

・IoTが体験できる入門キットを自分で組み立てることが

 できるようになっている

 

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