読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

困難と向き合うためには?『日本電産永守重信社長からのファクス42枚』川勝宣昭 著

今日の読書日記は 『日本電産永守重信社長からのファクス42枚』から、自分自身を強くするチャンスとして困難を捉えることについて。

 

 

困難は解決策を連れてやってくる

 

 

永守社長から私宛に届いた何百通ものファクスの中で、いつまでも忘れていたくないと思う言葉の1つがこれです。

 

「君な、向こうから困難サンがやって来たとしよう。困難サンが、向こうからトコトコ、君のほうにやって来たと考えてみなさい。君としては『嫌だいやだ』という気持ちだろう。困難サンから逃げたいと思うだろう。で、逃げる。横に避ける。そうしたら、困難サンはすーッと脇を通り過ぎていくだろ。その瞬間、通り過ぎる困難サンの背中をちょっと見てみたら、君、背中には解決策というリュックを背負っているではないか。だから、困難から逃げるということは、結局、解決策も逃がしちゃうということなんだよ」

 

これが永守社長から聞いた解説です。

 

赤字企業を再建するには、とにかく大変な困難を伴います。ゼロどころかマイナスからのスタートなのですから、困難の連続です。

 

私自身も日曜日も会社に出て、誰もいないガランとした事務所で1日中データを眺めながら、資金繰り対策として、何かヒントになるものはないかと、必死に考えていました。そんなときに届いたファクスの言葉です。

 

人間、追い込まれたときには、なかなかポジティブな思考には向かいません。事務所に届いたファクスの中のこの言葉に、じっと目を凝らします。

 

すると、私の心の中でもう1人の私が、「困難から逃げてもどうせ解決策がないなら、いっそのこと困難とがっぷり4つになってみろ。もっと自分に自信を持て」と言っているのが聞こえます。

 

よし分かった。明日もう1度、幹部を集めてゼロベースで検討会をやってみよう。心に1本、筋が通った気がして、夕闇が迫る事務所を後にすることができました。

 

 

〈今日のコンテンツ〉

ーーーーーーーーーーーーーーーー

1. 困難に「別の名前」をつけてやる

2. 自分に乗り越えられない困難はそもそも訪れない

3. まとめ

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

1. 困難に「別の名前」をつけてやる

 

 

 この本は日本電産の社長、永守重信氏の元で、買収した赤字企業の再建を命じられた著者に対して、永守氏から送られてきたファクスに書かれていた言葉をまとめたものです。

 

今回引用した箇所は、「困難には必ず解決策がある。だから腹を括って腰を据えて取り組もう」ということが述べられています。

 

逆に、嫌だ、できない、無理だ、と思ってしまうと、結局その解決策も見いだすことができず、さらなる困難が訪れることになります。

 

「幸福の女神には前髪しかない」という言葉がありますが、困難サンが解決策のリュックを背負っている、という言葉はこれに似ているように思います。

 

自分の横を通り過ぎて、後ろから見つめる時にはもうどうしようもないという意味においてです。

 

困難サンや女神の顔を、私たちは真正面から見つめることができていたでしょうか。

 

真っ直ぐに目を合わせて、「解決策」のリュックの肩紐や「幸運」の前髪を、振りほどかれないようにしっかり掴むことができていたでしょうか。

 

「恐れ」を感じて、やり過ごしてしまっていることも多いのではないでしょうか。

 

目の前の対象に対して、もし、恐れを感じてしまっているならば、その対象に別の名前をつけてやることが有効です。

 

子供の頃、学校の怖い先生にこっそりあだ名を付けていたりしませんでしたか?

 

目の前の困難に対してもあれと同じことを行ってやるのです。

 

 

次の状況をイメージしてみて下さい。

 

困難がトコトコと自分に向かってくるのが分かったら、そいつの名前を例えば「ペンギン1号」とか、

名付けてやったとします。

 

さらに遠くを見ると、「ペンギン1号」の後ろから、道に沿って、「ペンギン2号」と「ペンギン3号」がトコトコとこっちに近づいて来ているのが分かりました。

 

それぞれのペンギンはピンク、水色、黄色の小さなリュックを背負っています。

 

どうでしょう。可愛いペンギンが自分に向かってトコトコと近づいてくる様子がイメージして頂けたでしょうか。

 

これぐらいのイメージが持てたら、「恐れ」は薄らいでいるのではないでしょうか。

 

歩いてきたペンギンを1匹ずつしっかりと抱きしめて、リュックを外してやりましょう。

 

 

2. 自分に乗り越えられない困難はそもそも訪れない

 

 

自分にとっての困難に向き合うには別の方法もあります。それは「意味付け」を変えてやる、というやり方です。

 

 

「困難」を困難だと認識してしまっているせいで、

それが、本当に困難なことに思えて足がすくんでしまう。

 

だったら、自分にとって「それ」と向き合うことがどういう意味を持つのかを考えてみましょう。

 

例えば、

・自分にとっての成長の機会

・夢や希望が皮を被って隠れているもの

・元気を与えてくれるもの

・栄養ドリンク

・ドキドキする恋愛対象

・中毒性の高い生活必需品

 

など、このように困難の「意味付け」を変えてやることはできないでしょうか。前向きな別の言葉でそれを表現することはできないでしょうか。

 

 そうすることで、むしろ気持ちとしては自ら望んで、積極的に困難に向かっていけるようになってくるのではないかと思います。

 

 

少し、話が変わりますが、最近Amazon プライムで、『仁』というTVドラマをよく視聴しています。

 

どういうストーリーかをざっくり言うと、現代のお医者さんが江戸時代、幕末の世にタイムスリップして、その時代の人々を現代の医療技術で助けまくる、というものです。

 

主人公である脳外科医の「南方仁(みなかたじん)」は、手術のための現代の道具や薬などが使えない中、患者の命を助けるために毎回、必死で奮闘します。

 

そして、困難な手術をこれから開始しようとして手の震えがおさまらない時に、自分にこう言い聞かせます。

 

「神は乗り越えられる試練しか与えない」

 

元々この言葉は聖書に書かれていた言葉のようですね。

 

私たちがこれから何かの目標に向って歩みを進めて行こうとする時には、様々な困難や試練にさらされることになると思います。そんな時に思い出したい言葉だと感じました。

 

『仁』というTVドラマを私は最近知ったのですが、有名なものだったのですね。原作は漫画で、宝塚歌劇で舞台化などもされたことがあるそうです。

 

非常に面白いドラマなので、未視聴の方は一度ご覧下さい。Amazonプライム会員なら無料で視聴可能です。

 

 

3. まとめ

 

 ・困難は解決策を連れてやってくる

  真正面から受け止めよう

 

・困難に向き合うための方法はいくつかある

 1つ目は「別の名前」を付けてやること

   2つ目は自分にとっての「意味づけ」を変えてやること

 3つ目は「自分に起きる試練は全て乗り越えられるものだ」と信じること 

 

・『仁』は面白い

 

 

〈今日の読書を行動に変えるための
 個人的チャレンジシート〉
ーーーーーーーーーーーーーーーー

1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・日本が誇る名経営者の一人と呼ばれる

 永守重信氏の考え方に触れる


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・「1番以外は皆、ビリである」、「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」

 「QCDSSS」などの考え方は深く突き刺さった

 

・スピードを重視することの大切さを学んだ

 

・組織の意識改革は畑の土壌を耕すことと同じで、最も大切で、

 競合他社が模倣困難な部分であるということを学んだ

 

3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・成果を出すための行動のスピードを意識する

 

・畑を耕すように、毎日の自分の意識改革を続けていく


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・来るべき困難を「どう乗り越えてやろうか?」と舌なめずりして

 待ち構えられる心を養っている

 

・むしろ困難をこちらから迎えにいくくらいの気持ちに

 切り替えて行動できるようになっている 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 


<お知らせ >

このブログの内容をメルマガでも配信することに致しました。

配信を希望される場合は、下記リンク先からご登録をお願い致します。

メルマガ「読書尚友」登録フォーム

 

JIN-仁- BD-BOX [Blu-ray]

JIN-仁- BD-BOX [Blu-ray]

 
JIN-仁- 完結編 Blu-ray BOX

JIN-仁- 完結編 Blu-ray BOX

 
Fire TV Stick

Fire TV Stick