行動できなくなってしまったら? 読書日記『キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!』田村潤 著
キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)
- 作者: 田村潤
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/04/21
- メディア: 新書
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今日の読書日記は『キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!』から、
考えるよりも行動することについて。
愛媛の南予エリアで問屋のトラックに乗った営業マンM君が静岡支店に転勤してきました。
彼は静岡でNKK活動というものを始めました。それは、1時間で25軒、2時間で40軒、何も(N)考えないで(K)行動する(K)というすさまじい訪問活動でした。
わたしは「徹底して考えて行動せよ」と繰り返し伝えてきましたが、彼とそのチームは考えた末に「何も考えないでやる」と行動を始めました。
「考えたら動かなくなる。まず何も考えずにとにかく回ろう。そうすることでいろんなことが見えてくる。成果が生まれてくるはずだ」
各店の訪問時間は約10秒。たとえば、新商品のサンプルを置いてくる。リーフレットを置いてくる。情報を伝える。そんなシンプルなことを次々にやっていくのです。
最初はそんな短い時間で「こんにちは」だけでは営業の効果がないのではと他のメンバーは疑心暗鬼だったそうですが、継続するうちに「キリンのセールスはよく回っている」と評判になりました。
一方で「キリンが来たからキリンに切り替える。しばらく来てないから他のブランドに切り替えられる。そういうシンプルなこと」ということを肌身で知り、訪問するほどにかえって危機感をもつようになったそうです。
基本活動を突き詰め、非凡な域にまでもっていったのがNKK活動ともいえます。結果的に静岡支店は、料飲店市場の分野でトップシェアを奪回することができました。
〈今日のコンテンツ〉
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1. 考えすぎると動けない
2. 量は質に転化する
3. まとめ
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1. 考えすぎると動けない
この本は、アサヒビールにビール市場のシェアNo.1を奪われた中、キリンビールの高知支店長になったことを皮切りに、高知でのキリンビールのシェア奪還、さらに、四国地区、東海地区、そして全国でのキリンビールのシェアNo.1を取り戻すまでの著者の取り組みを追ったものです。
私は営業ではありません。なのでこの本に書かれているような訪問の営業活動は行ったことがありません。
よく聞くのは、飛び込み営業などで顧客に断られると、自分の全人格を否定されたような気がして、それが続くと鬱になってしまう、という話です。
営業は対人である分、他の内勤の職種に比べてメンタルのタフネスが求められる仕事だと思います。
ですが、どんな仕事についているにせよ、お客さんがいないと商売は成り立ちません。自分で何かを始めようとすると、お客さんも自分で見つけてこないといけません。
それができるかどうか。「できる」と考えられるようにならないといけません。
今回引用した箇所は、別にそのような営業活動に限らず、「行動が足りない状態」から立ち上がり、動き出すための「着火剤」となってくれそうです。
あれこれと上手くいかない理由を考え続けても、状況は何も変わらない。それどころか時々刻々と悪化していく。であれば、考えるよりも先にとにかく行動してみる。
行動すれば、どんなものであれ、とにかく「結果」が得られます。そうすると次に進むことができます。
不安は行動しない限り消えませんし、行動しても消えません。「怖がりながらでも行動していく」しかありませんよね。
不安が自分をがんじがらめにしてしまう前に。自分を前に進めるための言葉として「NKK(何も考えずに行動する)」。自戒も込めて覚えておきたいと思いました。
2. 量は質に転化する
これは私の好きな言葉なのですが、「大量行動はやがて質に変わる」と信じています。
本文中では、NKK活動が実を結び、静岡県でのトップシェアを獲得したことが述べられています。また、大量の訪問活動を行うという方針に対して、最初は支店内でも抵抗があったが、「4カ月」もする頃には皆、それに慣れてきた、ということも書かれています。
最初は「大量」で「大変」だと感じる行動であっても、それを取り続けることで、それが「当たり前」になってしまえば、精神的にも、肉体的にも大した負荷を感じなくなってしまう、ということですね。
言わば「異常」の「常態化」です。人から見たら、明らかに「異常」、でも自分にとっては「いつも通り、当たり前」の状態。そしてこの頃から成果も出る。
ここは最初の到達点として、目指していきたいところです。
よく使われる例えで、自転車も最初の「漕ぎ始め」が一番力が必要というのがありますね。一端スピードに乗ってしまえば、後はラクな力でどんどん前に進んでいくことができます。
問題は「漕ぎ始めの力」で「4カ月間」続けられないこと。このツラい時期さえなんとかして乗り越えることができれば、あとは異常を常態として巡航速度で進むことができる。そして結果も出始める。
4カ月間、「異常な馬力」で漕ぎ続けるための力の源となってくれるものは何でしょうか。それは遠くに見える「目標」だと思います。
自分が達成したいこと、なりたい姿。その灯りが脳裏に焼き付いて離れないから、今、自分がペダルを踏む足に力を込めることができるのです。
逆に言うと、力一杯ペダルを踏むことができていないなら、まだ、自分の目標に対する「渇望感」が足りていないのかもしれません。渇きを覚えれば、給水地点まで走れるはずです。
3. まとめ
・考えすぎて動けなくなってしまうなら、
「NKK」を思い出そう
・量は質に転化する。当たり前にできるまで大量行動を続ける
・ペダルを踏むその力は目標に対する「渇望感」から生まれる
〈今日の読書を行動に変えるための
個人的チャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい
・成功事例に学ぶ
2. 読んでよかったこと、感じたこと
・NKK活動の考え方は自分も必要
3. この本を読んで、自分は今から何をするか
・自分に大量行動を課す
・目標設定を見直し続ける
4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか
・大量行動を当たり前として、それが大量行動だと思わなくなっている
・さらなる大量行動のステージへと進んでいる
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キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)
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