子どもが将来やりたいことを見つけられるようにするためには? 読書日記『強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話』宝槻泰伸 著①
強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話 (一般書)
- 作者: 宝槻泰伸
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2014/08/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (2件) を見る
今日の読書日記は『強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話』から、自分自身の「あり方」の見つけ方について。
「How to do」を知る前に「How to be」を考える機会が必要です。「どうやるか」よりも「どうあるか」を考えるということです。そしてそれは、自分の価値観・世界観・人生観を育むことに他なりません。
価値観や世界観を育む、というのは一見難しいことに思えますが、やはり人との出会いがとても効果的。中でもロールモデルとの出会いは強力な機会になります。
僕なりの解釈は「人生を通じて、師匠となる人・モノ・コトとの出会いを重ねていこう」ということでした。
まだ自分の価値観や世界観がハッキリしないけれど、それを形作るべき思春期には、ロールモデルとの出会いは絶大な影響をもたらします。
何がヒットするか分かりませんが、とにかくいろいろなものを勧め、本人が「これだ!」と思うものとの出会いを待つよりほかはありません。将来に向かうエネルギーを引き出し、膨らませていくことができなければ、勉強にも一生懸命になれないと思うからです。
こうしてロールモデルと出会っている瞬間は、「こうなりたい」とか「こういうのを作りたい」とか、その対象に強く魅かれ真似をしたいという気持ちが高まるものです。
「なんで自分はあれに感動したんだろう?」と自問自答してみると、見えてくるのは共通点。そこにあるのは自分自身の価値観や美意識であることに気づかされます。
「自分はこういうものをカッコいいって思うんだ」
「尊敬心を抱くのはだいたいこういう人生を歩んでいる人たちだ」
というように、すこしずつ自分の心の反応が見えてくるものです。
人はいろいろなものごとに触発されながら、自分自身の「あり方」を見つめ、形にしていくのだと思います。
「あり方」というのは、自分の心の中にある世界像といえるかもしれません。何が正しくて何が間違っているとか、誰は尊敬できて誰はできないとか、世の中のここはいいがここはおかしいとか、そうした基準もすべて自分自身の世界の見方、つまり「あり方」に影響されているものです。
自分のあり方が見えてないと、よって立つものが見えません。周囲に翻弄され、その時々の直感や欲求に従うしかありません。
そういう状態であっては、自分が実現したいことなど見えてはきません。
自分のあり方を見つめるためにも、やってみるべきは他人のあり方を学ぶこと、つまり生き様を学ぶことだと思います。その人と時を共有したり、人生ストーリーを追いかけたりしながら、そこにある決断や姿勢を学ぶのです。
短い人生の中でどれだけの人生に触れることができるのか。そこに、自分のあり方を見つめる偉大な機会が眠っていると思います。
子供を持つ親として、教育の参考のために読みましたが、大人でも十分に適用できる内容だと思いました。
人に会う、さまざまな経験をする、さまざまなモノに触れる。そういったことを通して、自分が何が好きで何が嫌いなのか、自分が何が得意で何が不得意なのか、そういったことがぼんやりと見えてきます。
「人に会う」ということについては、直接会うことができない歴史上の人物についても小説や伝記、漫画や映画などを通じて会うこともできます。
親が子供にできることは、とにかく色々なものに触れさせる「機会を設け続ける」ことなのでしょう。
親の好きなものと子供の好きなものは違います。あえて強制できるのは、子供が自分の好奇心を呼び起こすための「きっかけ作り」のところだけなのではないかと思います。
子供に与える「好奇心のきっかけ」に親の好みが反映されるのはある程度仕方ないとは思いますが、それでもできる限り幅広い分野の体験をさせてあげたいと思います。自分で体験したこと、見聞きしたことが子供の将来の選択や判断の物差しを作ることになるからです。
子供に多くの「体験の機会」を与えてあげようと思ったら、そのためには、親自身が出来るだけ多くの体験をして「子供に勧めたいと思うモノやコト」をたくさん知っておく必要があります。
ですから大人である私たち自身も、たくさんの人に会って、経験を積んで、良いと感じるモノやコトに触れ続ける必要があるのだと思います。
「子は親の鏡」という言葉がありますが、世界の様々な人・モノ・コトを「光」だとすると、親はそれらの「光」を時に反射したり、ときには透過させたりして子供に勧めたいものを収束させる「レンズ」のようなものではないかとも思うのです。
当然、親の持つレンズの直径が大きい方が、たくさんの質の良い(と親が考える)「光」を子供に渡すことができます。だから子育てにおいて親自身にも自分のレンズの直系を拡大するための「成長」が求められるのだと考えます。
一方で、せっかく親が苦労して、「光」を子供に集めても子供は「鏡」でもあるので、そのほとんどを「いらない」と言って反射してしまいます。ただ、たくさん送った「光」のうちの幾本かは、反射されずに子供の心に残り、将来子供が自分の方向性を考えるときに役立つことがあるのではないか、そうあって欲しいと願うのです。
〈今日のチャレンジシート〉
ーーーーーーーーーーーーーーーー
1.この本を読んだ目的、ねらい
・子育て、特に子供に主体的に勉強させる
方法を学ぶ
2. 読んでよかったこと、感じたこと
・子供に自らの価値観、世界観を育成させるための
方法が分かった
・子供に自分から好奇心を持って学習を
深めさせるための段階を踏んでいく方法が
分かった
・受験勉強に使える勉強方法が分かった
3. この本を読んで、自分は今から何をするか
・子供の感受性が高い時期に、
できるだけ多くの経験の機会を与える
・子供の学び、体験と同時進行で自分自身の経験も
深めていく。それにより、親子で世界観を広げて
いく
4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか
・子供に体験の機会を与えられる時間が増えている
・親子で一緒に成長できることに喜びを見出している
ーーーーーーーーーーーーーーーー