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習慣化のための環境づくりとは?『ビジネスマンのための「習慣力」養成講座』小宮一慶 著

 

ビジネスマンのための「習慣力」養成講座 (ディスカヴァー携書)

ビジネスマンのための「習慣力」養成講座 (ディスカヴァー携書)

 

 

 

次に、「習慣力」のある人が実際、どのように行動しているかを観察することによって、習慣化の方法をさらに挙げてみましょう。

 

共通することの筆頭が、

 

日常生活に組み込まれている

 

ということです。

 

たとえば、わたしは朝の通勤電車の中で、日経新聞を読むのが習慣になっています。夜は、お風呂から上がったあと、寝る前に日記をつけ、『道をひらく』を読む。

 

ここで重要なのは、日記をつけるのと『道をひらく』を読むことは寝る前と決めているので、それ以外のところでは絶対、つけないし、読まない、ということです。日経新聞も最初に乗る小田急線の中と、乗り換えの総武線で四ツ谷に来るまでの間で読む。朝の飛行機に乗るために羽田空港にタクシーで移動するときは、タクシーの中で読むことになりますが、やはり落ち着きませんね。つまり、

 

時間と場所を決めておくこと

 

が大事なのです。

 

そうすると、日常の行動パターンとして、自然にそうするようになりますし、そのうちに、やらないと気持ち悪くなってくる。やる時間になってもやれない状況だと落ち着かなくなってくる、そうなったらしめたものです。

 

これは、社員や子どもに、何かを習慣づけるときにも重要なポイントで、子どもには、帰ったら靴を揃えて家の中に入り、手を洗う。食卓でおやつを食べるときには「いただきます」と「ごちそうさま」を必ず言う。すぐに机で宿題をすませる。それから、外に遊びに行く、などと、やることの時間と順番と場所を決めておくことです(これも、強制力ですね。そして、「遊び」というメリットもあとで与えています)。

 

 

新しい習慣を日常生活に組み込む際のもうひとつのポイントが、

 

やるべきことに必要なものを、目に見えて、すぐ手の届くところに置く

 

ことです。

 

水回りやキッチンなどの水汚れを、気づいたらすぐに拭き取る習慣を社員や子どもに身につけさせたかったら、拭き取るためのタオルをシンクのすぐ横に置いておくことです。

 

気づいたことがあったらすぐにメモをとる習慣をつけさせたかったら、あちこちに、メモパッドとペンを置いておくことです。

 

いずれにしろ続かないことを、根気や根性、やる気の問題として、他人や自分を責めないでください。習慣力は、根気とはまったく関係ありません。続けやすい環境づくりこそが、その大きな要素なのですから!

 

  

〈今日のコンテンツ〉

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1. この本はどんな本か?

2. 環境の力

3. 良い習慣・悪い習慣

4. まとめ

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1. この本はどんな本か?

 

 

タイトル通り「習慣化する力」を「身につける」ための本です。知識として「知る」のではなく、「実践して」身につけることを目的として書かれています。

 

大きく分けて、

 

・習慣化ができた場合の理由と、できなかった場合の理由と対策

・習慣化する力を身につけるための5つのステップ

・成功する人が身につけている習慣とやめるべき習慣

 

の3点について書かれています。160ページほどの気軽に読める本ですので、小一時間もあれば読むことができるでしょう。ですが、真面目に取り組めば効果は絶大です。

 

この本に書かれていることで、まだあなたができていないことを一つでも取り入れてみて、良い習慣を新たに身につけることにトライしてみて下さい。

 

それだけで今後の人生が良い方向に向かい始めるわけですから、十分に元が取れると思います。

 

 

2. 環境の力

 

今回は習慣化のための「環境づくり」について書かれた部分から引用しました。

 

何か身につけたい習慣があった場合、それを確実に実行するには、「日常生活に組み込んでしまう」と良いそうです。

 

例えば、朝起きたら顔を洗って歯を磨くことや、会社に着いたらコーヒーを飲みながら始業時間まで新聞を読む、などの習慣をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

 

新しく始めた何かを、それらのような「やらないと気持ち悪い」レベルにまで持っていくにはどうすればよいのでしょうか。

 

一つには、引用した部分にも書かれていますが、自分の「意思の力」を信じない、ということです。「意思の力」なんて不安定なものに頼ろうとすると、まず失敗します。

 

だいたい「モチベーション」とか「やる気」というものは時々刻々と変動していきます。

 

最初は、夢と希望に満ちあふれて、

 

「さあ、これから〇〇(例:早起き、英会話の勉強)を継続していこう!」

 

と固く決意して、意気揚々と何かを始めるわけですが、その高いモチベーションが残念ながら未来永劫持続することはありません。

 

そのうち、「今日は忙しいから」とか、「今日は気分がのらないから」とか、「体調が悪いから」などの理由で行動できない日が訪れます。

 

一度、そういう日を挟んでしまうと、もう一度再開するのが億劫になってきて、最後には自然消滅してしまうことになります。そして挫折の経験値がどんどん溜まり、挫折レベルだけが上がっていくわけです。

 

もちろん、ここまでは既に挫折Lv.99まで上がりきった私の実体験ですが、要は習慣化するために、「自分の意思の力」なんて不確かなものを信じるのではなく、「環境の力」という自分以外の確かなものを信じよう、ということです。方法としては次の3ステップで進めると良いでしょう。

 

何かを「習慣化する!」と決意したらスケジュール帳を開いて、まずはそのための「時間」を抑えます。それから次に、それをどこでやるのか?という「場所」を抑えます。

3番目に、それをやるために必要な「道具」を用意します。

 

 

具体例を挙げますね。例えば、「毎週ブログを書く」と決めたとします。

 

①最初に「時間」を確保します。例えば、「水曜日の定時退社後、帰宅前の時間を使って書く」と決めます。この時間はブログを書くための時間として確保して、他の仕事や予定を入れないようにします。

 

②次に「場所」を確保します。例えば、「家の近所のスターバックスに寄る」と決めます。

 

③最後に「道具」を用意します。例えば、ブログを書くための道具であれば、ノートPCとモバイルルーターなどの通信環境を、鞄からすぐに取り出せるようにしておけばよいでしょう。

 

ここでのもう一つのポイントは、「必要なもの以外は出さない、目につくところに置かない」ということです。ブログを書くと決めたならノートPCは机の上に取り出しても、スマホは出さないようにします(ノートPCではなく、スマホでブログを書く、という場合は除きます)。読みかけの本も、ブログを書き終わるまでは取り出さないようにします。

 

そして、あとは制限時間を決めて、一気呵成に「それ」をやってしまうのです。(制限時間を決めるのは、そうしないとだらけてしまうからです。また、長時間集中力を持続するのは難しいためです)。

 

 

3. 良い習慣・悪い習慣

 

本書では、「成功する人が身につけている習慣」と「なれる最高の自分になるためにやめるべき習慣」について解説されています。それをざっと紹介しておきます。

 

「成功する人が身につけている習慣」

1.一日の終わりに、その日を振り返って反省する

2.メモをとる

3.自分から挨拶する

4.メール即返信

5.健康管理のための習慣を持つ

6.整理整頓。出したものは片づける

7.To Doリストを書き出し優先順位をつける

8.笑顔

9.読書と勉強

10.工夫と時短

11.アウトプットする

12.早起き

13.積極思考

14.人を喜ばせる

 

「なれる最高の自分になるためにやめるべき習慣」

1.夜更かし

2.暴飲暴食

3.朝からのスマホゲーム

4.過度のSNS

5.先延ばしにする

6.悪口

7.消極思考

8.やりっ放し

 

 

如何でしょうか?私の場合は、自分でできていなくて、特にこれから身につけたいと思った習慣は、

 

 

3.自分から挨拶する

 

5.健康管理のための習慣を持つ

 

8.笑顔

 

14.人を喜ばせる

 

のあたりでした。

 

また、やめるべき習慣の方は、

 

1.夜更かし

 

2.暴飲暴食

 

5.先延ばしにする

 

8.やりっ放し

 

あたりに気をつけようと思いました。

 

私のおすすめは上記の22項目を手帳にメモしておいて、「毎日見返す」ということです。(これも習慣ですね)。

 

これだけでも、「意識付け」されますので、効果があると思います。特に身につけたい、やめたい項目には赤丸でもつけておくと良いでしょう。(例えば、私は「夜更かしをやめる」と決意して、これを毎日見ていたら、「夜更かし」してしまった時に気持ち悪さや罪悪感を感じるようになり、週あたりの夜更かし(0:00以降に就寝)の日数が減少してきました)。

 

本書では「習慣化」したいことを「習慣化」していくための具体的ノウハウが多数紹介されています。

 

「習慣化」の力はある意味、「最強の能力」と言っても過言ではないと思います。一度身につけることができれば、あとは「無意識的に」、「自動的に」、それが行われるようになるからです。苦痛を感じさせることなく、私たちをより良い方向へと導いてくれるものだからです。

 

ここまでお読み頂いて、あなたもそんな「習慣化の力」を身につけたい、と少しでも感じられたのであれば、本書を是非読んでみて下さいね。

 

 

 

最後に、過去に書いたブログ記事から習慣化に関連したものをいくつかご紹介しておきます。こちらも合わせて参考にしてみて下さい。

 

 

 良い習慣の身につけ方について。

www.reading-and-contribution.com

 

 悪い習慣のやめ方について。

www.reading-and-contribution.com

 

 自分の「意思の力」の取扱い方について。

www.reading-and-contribution.com

 

 

 

4. まとめ

 

・習慣化するためには「意思の力」ではなく、「環境の力」を使う

 

・「環境の力」を用意するとは、具体的に「時間」「場所」「道具」を

 抑えること

 

・「習慣化の力」は私たちをより良い方向へと導いてくれる

 ある意味「最強の能力」

 

 

〈今日の読書を行動に変えるための
 個人的チャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・「習慣化」の力を身につける

 


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・成功する人の習慣とやめるべき習慣は早速取り入れていきたいと

 感じた。

 


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・「環境の力」を利用しまくり、良い習慣を身につけていく


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・習慣化のLvが30くらいまで上昇しており、

 「笑顔」や「人を喜ばせる」習慣が身についている

 

・「夜更かし」や「先延ばし」が自分の辞書の中から消えている

 

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