読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

仕事の中で自分の幸福と成功を定義していくためには? 読書日記『有名企業からの脱出 あなたの仕事人生が"手遅れ"になる前に』冨山和彦 著①

 

有名企業からの脱出 あなたの仕事人生が?手遅れ?になる前に

有名企業からの脱出 あなたの仕事人生が?手遅れ?になる前に

 

 

今日の読書日記は『有名企業からの脱出 あなたの仕事人生が"手遅れ"になる前に』から、仕事における幸福と成功のために、自分の立ち位置を決めておくことについて。

 

 

これからのビジネスパーソンはいかに生きていくべきか。

 

その答えは、とてもシンプルだと思っています。自分の成功や幸福の尺度を自分の中に持っているかどうか、ということです。それに尽きると思います。

 

ただし、趣味や家庭生活で幸福を追求していく、ということではなく、あくまでも仕事の中でいかに自分の成功や幸福を定義していくか、ということです。それも自らの価値観で。

 

これをできるだけ早く持ったほうがいい。早ければ早いほど、それに合わせるだけの時間的な余裕が出てきます。遅くなればなるほど、人生の時間は短くなって、能力的なフレキシビリティはなくなっていきます。

 

定義をしたはいいものの、実現は難しくなっていく可能性が高まっていくということです。

 

人生の選択肢が減っていく時、自分の選んだ仕事がたまたま自分の成功や幸福の尺度と一致していればいいですが、一致していなかったとすれば、けっこう生きづらいでしょう。

 

そしてもし、自分の尺度を持っていなかったとしたら、一致するも一致しないもない、という話になってしまう。そして、何も考えずに会社員生活を過ごしていたら、いったい最後にはどうなってしまうのでしょう。

 

どんな時に自分が嬉しいと思ったり、どんな時に自分が居心地が悪いのか、どんな時に達成感を得られるのか、そういうことをしっかり理解するのです。

 

ヒントになるのが、「will」「can」と「shall」です。何が自分はしたいのか(will)。得意なこと、できることは何か(can)。かつ社会が自分に期待していることとは何か(shall)。

 

つまり、自分にとっての「will」「can」と「shall」をどう自己定義できているか、という話になるのです。

 

実はこの判断能力は会社人間を10年20年やっていくと、どんどん下がってしまう。それは会社という素式、あるいは上司から期待されている役割をもっぱら演じるだけの人間、shall専業型人間になってしまうからです。

 

自分の人生を成功させる確率が一番高いのは、自分で成功の尺度を決めることなのです。自分の尺度で成功を測る。自己満足でいいのです。

 

自分の幸福というものを、自分がコントロールできない要素で決めてしまったりする。そうすると、人生は微妙になるのです。

 

 

〈今日のコンテンツ〉

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1. 「人に」期待される自分、「自分が」期待する自分

2. 「交点」はどこだ?

3. まとめ

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1. 「人に」期待される自分、「自分が」期待する自分

 

 

職場での仕事においても、それ以外の場所でも、私たちには果たすべき「役割」があります。果たすべき役割は求められる役割、と言っても良いかもしれません。

 

この役割に沿って「与えられた任務」を果たしている限りは文句はあまり言われません。

 

そんな状態で1日を終えて、寝る前に今日の出来事を振り返ってみた時に思うわけです。

 

「あ〜、今日も1日よく働いたな〜」

 

でも、何か引っかかるものを感じる。心の何処かに不満が残っているような気がする。果たしてこの感覚は何なのだろうと。どうしてこんな消化不良な感じがするのだろうと。

 

自分に問いかけてみて分かるのは、そう言った「果たすべき役割」に忙殺されて、自分の夢や目標に向かうための「やりたいこと」をやる時間が取れていないということです。

 

今日も1日頑張った。でも、手帳に書き留めてある「年始に立てた夢や目標」に自分はどれだけ近づくことができているのかと、不安と焦りを感じることになります。

 

現状の、果たすべき役割をこなす毎日の延長線上に、自分の将来の夢や目標はちゃんと待ってくれているのだろうかと。

 

今年1年を振り返ってみて、一体どれだけの目標を達成できたのか?あるいは達成できなかったのか?

 

もし達成できなかったならば、それは何故なのか?

 

果たして自分は「自分が欲しい成果」につながる「行動」に、十分な「時間」と「労力」を投入して取り組めていたか?

 

そういう振り返りを行う必要があります。

 

もし私たちが、望むような成果を上げられずに、今、この年末に悔しい気持ちを噛み締めることになってしまっているならば、それは単純に、夢や目標を実現するための行動に取り組む時間、そして労力(つまり、行動量)が全然足りていなかった、ということなのだと思います。

 

こうして、自分に対する「人の」期待と「自分の」期待の乖離に、思い悩むことになります。

 

 

2. 「交点」はどこだ?

 

そうかと言っても、仕事や家庭など、自分の果たすべき責務の全てを投げ出して、ただただ自分のやりたいことだけに集中できるわけではありません。

 

でも、業務に囚われ、このまま年を重ねていっても、抱え込んだ不満が大きくなっていくばかりです。

 

ではどうすれば良いのでしょうか?

 

 著者は一刻も早く自分の価値観に基づく成功や幸福を定義するべきだと述べています。

 

仕事において、嬉しい時はどんな時か?楽しいと感じる時、つらいと感じる時はどんな時か?達成感を感じるのはどんな時か?

 

そういったことを明らかにしておくと、自分の価値観と、自分の仕事との間の不整合を減らすことができるはずです。

 

著者は私たちが価値観と仕事との間のずれを無くして、それぞれにとっての成功と幸福を掴むための考え方として、「will」「can」、「shall」を用いること勧めています。

 

「やりたいこと」、「できること」、「期待されていること」の交点を探し出して、そこに集中して取り組むことが、結果として私たちの成功や幸せにつながる、ということです。

 

私たちのやりたいことであり、かつ、社会に期待されていることでもある、さらに自分の才能が発揮できる仕事でもある。

 

確かにこれであれば、仕事に対する「違和感」を抱え続けるようなことも起こらないでしょう。結果、満足感、充実感も高まり、幸せと成功は手を繋いで道の向こうから歩いて迎えに来てくれそうです。

 

 

今年もあと2週間を切りました。年末年始に一度、自分の価値観、「やりたいこと」、「できること」、「期待されていること」を棚卸ししてみようと思います。

 

「交点」が見つかったら、そこに自分の持てる資源、「時間」と「労力」と「お金」を集中投下してやるのです。

 

今、今年1年間を振り返るように、来年末に来年1年間を振り返る時には、どんな気持ちになっているでしょうか?どんな気持ちになっていたいでしょうか?

 

その時は、今よりも自分自身が成長して、今以上の幸福と成功と充実感、達成感に満たされていることをことを期待しつつ、それを確実に実現するための行動を取っていこうと思います。

 

 

3. まとめ

 

・幸せと成功を得るためには、自分自身の

    価値観、尺度を認識しておくことが必要

 

・そのための方法として、

「will」(やりたいこと)、

「can」(できること)、

「shall」(期待されていること)、

  を考えてみよう

 

・3つの交点に手持ちの資源(時間と労力とお金)

   を集中してやれば、仕事の幸福や成功は

   私たちを歓迎して迎えに来てくれるだろう

 

 

〈今日のチャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・自分の働き方を考え直す

 


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・企業で長く働き続けることで、

   知らないうちにその企業の持つパラダイム

   染まってしまうことが分かった

 

・自分の幸せと、会社に求められることとは

    一致しないので、自分にとっての幸せな在り方

    を考えておく必要があることが分かった


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

「will」「can」、「shall」を棚卸しする。

 

・在り方、価値観を見つめ直す


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・自分の価値観の尺度、基準となる軸が、

    形作られている

 

・自分の価値観に基づき、社会貢献にもつながる

    行動に邁進している


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有名企業からの脱出 あなたの仕事人生が?手遅れ?になる前に

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