読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

興味のある分野の勉強を始めるには? 読書日記『サマる技術』船登惟希 著①

 

サマる技術 (星海社新書)

サマる技術 (星海社新書)

 

 

今日の読書日記は、『サマる技術』から、本の選び方と要約の作り方について。

 

 

「追求型」は「目的を定め、特定のジャンルを体系的に学ぶために本を選ぶ方法」です。

 

「追求型」では同じ分野の本を複数冊読むということが前提となります。

 

複数の本を効率的に読むために重要なのは、一冊目に読む本です。

 

そもそも人は、新しい情報に触れるとき、すでに自分の持っている知識を基に理解していることが知られています。つまり、一冊目に読んだ本から得られた知識は、二冊目以降を読む際の下地となるのです。そして、一冊目で作られる知識の下地が"良質"なほど、読解スピードが向上し、理解度が高まります。

 

一冊目に読むべき本、それは、学術書の入門編です。

 

学術書の入門編では、その分野で使われる基本的な用語が一通り説明されています。また、入門書なので、平易な言葉で書かれており、自分がすでに持っている知識を基に理解することが容易です。さらに、学術書なので対象分野の知識が体系的にまとまっています。

 

基本的に自分が知りたいこと、学びたいことについては、何かしらの学問分野で研究がされていることが多いです。

 

「追求型」の本の選び方をする場合には、次のような順序で本を読んでいくのがよいのです。

 

①追求したいトピックの所属する学問分野を見つける

②その分野の学術書の入門編を読む(一~二冊)

③中でも気になる分野の学術書の入門編を読む(一~二冊)

④その分野の本の、実用書やビジネス書を読む(三~五冊)

 

 

要約を作る際に押さえておかなければいけないポイントを、もう一度確認しましょう。

 

・「記憶する」のポイント① 知識を整理する

・「記憶する」のポイント② 自分の知識に結びつける

・「活用する」のポイント① 「いつ」「どのように」使うかも一緒に覚える

・「活用する」のポイント② 理由を考える

・「活用する」のポイント③ 具体的な事例を複数紐づける

・「活用する」のポイント④ 要約を作る

・「活用する」のポイント⑤ 人に説明する(要約をクラウド上に作ってシェアする)

 

一冊目に学術書の入門編の要約を作っておくと、網羅的で体系化された要約が作られるのでお勧めです。一冊目の要約が大変ですが、それを乗り切ればどんどん知識体系が作られていきます。

 

 

読んだ本の内容をメモする時に、うまく要約したり、抽出することができるようになりたいと思ってこの本を読みました。

 

タイトルにある「サマる」とは、英語のsummarize(要約する)を「ググる」のような感じで作りかえた造語のようです。

 

 

自分にとってはあまり馴染みがないけれども、興味がある分野について、これから勉強を始めたい時の本の選び方がとても参考になります。

 

まずは、自分が学びたいテーマについて、ウィキペディアの学問の一覧、

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/学問の一覧

または、アマゾンで検索して、それがどういう学問分野に所属しているのかをリコメンド機能で探します。

 

アマゾンの場合は、おすすめとして表示された本の中で、そのテーマについて「著者個人の体験に基づくもの」ではなく、大学教授など、その分野の研究者によって書かれているものを探します。あるいは、「◯◯学」というように、学問分野の名前のついた本を探します。

 

自分の興味のあるテーマの所属する学問分野が分かったら、今度は、「◯◯学   入門」などのようなキーワードで検索して、その分野の学術書の入門書を探します。

 

いきなり学術書を読む、と考えると敷居が高すぎる気がしますが、入門書ですから、さほど心配なく読めて、かつ、「学問全体を俯瞰できるような地図」を最初に手に入れることができる、というわけですね。

 

最初に地図があって、それに従って読んでいくのと、手当たり次第に読んでいくのとでは、効率性の点でも、記憶のしやすさの点でも、大きな違いがあると思います。

 

先ほど、さほど心配なく読める、と書きましたが、実はタイトルに「◯◯学 入門」と書かれていても、内容が高度すぎて分からない場合もあります。

 

私は実際これで何度か失敗したことがあります。著者の考える入門レベルと、自分の持っている前提知識に大きな乖離があったため、全然内容が頭に入ってこなかったのです。

 

ですから、当たりをつけた入門書については、大型書店や図書館で実際に手にとってみて、読めそうかどうかを確かめ、それから購入を考えた方が良いと思います。

 

また、今回ご紹介している方法は「体系的に」一つの分野について掘り下げていくやり方です。ですから、知りたい答えに早く到達したい場合には向きません。

 

読む順番として実用書やビジネス書は、最後に登場しています。普段、ビジネス書などの読みやすい本から読むという読書とは、その点が逆になっています。

 

学術書の入門書を読んでおくことは、例えるなら、「小高い丘に登る」ような感覚だと思います。入門書を読み終わった後で、更に高い山の頂を目指すべく、より専門的な分野の本に進むもよし。あるいは麓を振り返って、実用書やビジネス書を読んでもよし。どちらの道に進むにしても、一度小高い岡に登ったことで、展望が開けて理解が進むと思います。

 

 

要約の方法としては、記憶するためのポイント②の「新しい知識と自分の知っていることをひも付けておく」ことは非常に大切なことだと思いました。

 

自分にとって「未知」なことを自分の「既知」の仲間入りさせるには、「未知」の中にある「既知」と似たところを探して、隣に並べてやるのがよいからです。

 

また、活用するためのポイント①の「知識を使うシチュエーションを考えておく」ことも大切だと感じました。

 

本からの学びで刺激を受けて、「これをしよう!」と決めたことがあっても、「いつ」やるのかが決まっていないとそれは絵に描いた餅になってしまうことが多いからです。

 

「いつ」「どのように」活用するかという「条件づけ」をしておくことで、学んだことが行動に移しやすくなるでしょう。

 

 私も、今取り組んでいることが終わったら、このような体系的な読書に本腰を入れて取り掛かってみようと思います。自分の興味があることについて「知識体系」の木を育てることにとても興味があるからです。

 

 

〈今日のチャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・本から得た知識を整理して活用するための

    方法を知る


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・最初に学術書の入門書を読んで、その分野の

    体系的な知識を得ておく、という方法が

    参考になった

 

・要約の作り方が参考になった

   
3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・興味があり、深めたい分野について、

   学術書の入門書を読んでみる

 

・これからの行動に「いつ」、「どのように」

    という条件をつけていく


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・ひとつの小さな分野について、小さな知識体系が

    作り上げることができている

 

・知識体系の作り方と使いこなし方が上達している

 

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