挑戦のスピードを速めるには? 読書日記『世界No. 1コンサルティング・ファームが教える成長のルール ハイパフォーマー集団が大切にする3つの仕事力』作佐部孝哉 著①
世界No.1コンサルティング・ファームが教える成長のルール ハイパフォーマー集団が大切にする3つの仕事力
- 作者: 作佐部孝哉
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2014/11/27
- メディア: 単行本
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今日の読書日記は『世界No. 1コンサルティング・ファームが教える成長のルール ハイパフォーマー集団が大切にする3つの仕事力』から、「試行」の速度を速める方法について。
「思考」の速度より「試行」の速度を上げる
とかく、私たちは完璧な準備に拘(こだわ)ってしまうところがあります。
うまくいくために必要な計画、人、資金の準備が万全に整うまで、リスクがあるからやらないという癖です。それでは他の人に遅れをとります。
ハイパフォーマーが意識しているのは、戦略や計画を考える「思考」の速度ではなく、むしろ「試行」の速度を上げていくことです。
では、どうすればあなたの「試行」の速度が速まっていくのでしょうか。
1つめは、問題の焦点を「やるか、やらないか」ではなく、「仮にやるとしたら、どうすればうまくできるのか」にシフトすることです。
どうすればうまくできるのかをギリギリまで考えて、うまくやれるアイデアが思い浮かばなかったら、やらないと決めればいいのです。思考のステップを逆転させることが大切です。
2つめは、「先のことを想像し過ぎない」ことです。
次にやるべきことだけに集中することです。頭のいい人ほど、先のことを考え過ぎるきらいがあります。
でも、現実には前に進んでからしか見えない景色があるのです。いまの次にあることを、一つ一つ積み重ねていきましょう。
3つめは、「選択した結果の良否は実行で決まる」と考えることです。
自分が選んだ企画や選択肢が「本当は間違っているのでは?」という不安は誰にでも起こるものです。
でも、その道を選んで良かったかどうかの結果は、選んだ時に決まるのものではなく、評価が定まるのは常に後になってからです。
だからこそ、選んだ選択が成功だったと言えるように、実行の質を高めていくことの方が大切です。
立ち止まっている人は、何の成果も残せず、実行した人のみが成果にたどり着けます。
これからは、議論はほどほどにして、「じゃあ、それをいつやりましょうか?」を口癖に行動を加速する人が成長していくのです。
何かの行動にとりかかるまでに時間がかかってしまうという方は、結構いらっしゃるのではないでしょうか。
私も、新しい不慣れな仕事にとりかかる前や、休日に家族に急かされてどこかに出かける時など、重い腰を上げるのに時間がかかってしまう人間です。
そういった事態に対する対処法がここでは示されています。
行動に必要な計画や人やお金がないから今はやらない、と行動を先延ばししてしまうと、無駄になるのはその時間だけではありません。
その「先延ばししたこと」は、ずっと頭の片隅に引っかかっているため、脳のメモリもその分、余計に使ってしまっていることになります。
そうすると、他のことにも全力で取り組めなくなってしまうのです。
ですから、理想としては、できることをその都度、完結させていくことだと思います。
1点目のポイントとして、「やる」というのは前提として、では、それがどうすればうまくできるのかを考えていく、という方法が述べられています。
どう頑張ってもうまくできない、と判断されない限りは、とにかく「やる」ということです。
それができれば、ここで1回の「試行」、チャレンジができます。
2点目と3点目のポイントでは、「未来の失敗を先取りしようとしない」ということが述べられています。
私たちが何か新しいことに取り組もうとする時には、失敗して何かの被害を受けることを、どうしても考えてしまいがちになります。
ここでの「不安」という心理的なハードルがあるため、挑戦するか、しないか、という意思決定が遅れて、その分、行動するのも遅くなってしまっているのだと思います。
でも、それが最終的に失敗になるかどうかは、やってみた後にならないと分かりません。
失敗するかどうかはやってみないと分かりませんが、今、目の前にある「次にやるべきこと」に集中して全力で取り組むことはできます。
そして、一つ一つの行動を丁寧にこなしていくことで、「失敗の確率を下げる」努力をすることはできます。
私たちが意識を払うところは、つまるところ、「未来に起こりうる失敗」ではなく、「今、ここでの行動、チャレンジをしっかりと進めていく」ことの方です。
どれだけ行動の質を上げられたとしても、100%成功する、ということはないでしょう。
それでも、「質を上げる」という意識を持つことで、失敗の確率は減らせるでしょうし、様々な気づきを得て成長することができると思います。
まずは、私たちがやりたいと思う「そのこと」を「やる!」と決めてしまいましょう。それから未来の失敗を先取りしようとせずに、目の前の小さな挑戦に集中して、一つずつ積み重ねて、少しずつ大きくしていきましょう。試行が先、思考は後です。考えることは行動を始めてからでもできます。
「じゃあ、それをいつやりましょうか?」は自分の口癖にしていきたいと思いました。
〈今日のチャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい
・高いパフォーマンスを発揮するための
方法を学ぶ
2. 読んでよかったこと、感じたこと
・「思考より「試行」のスピードを上げる
方法を学んだ
・「意思決定を連打する」方法を学んだ
3. この本を読んで、自分は今から何をするか
・「いつやるか?」という口癖を
習慣化して自分に取り入れる
・不安を感じていても、挑戦の歩みは止めない
ことにする
4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか
・試行のスピードが速くなり、思考よりも
先行するようになっている
・行動一つ一つの質が高まり、未来の成功確率が
高まっている
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