良い人間関係を築くには? 読書日記『人望が集まる人の考え方』レス・ギブリン 著
今日の読書日記は『人望が集まる人の考え方』から、良い人間関係を築くための方法について。
人間関係の4つのルール
相手が夫、妻、子ども、親、上司、部下、同僚、友人、知人のどれに該当しようと、人とかかわるときは、次の4つのことを肝に銘じる必要がある。
1.すべての人は程度の差こそあれ自分本位である。
2.すべての人は自分に最も強い関心を抱いている。
3.すべての人は自分が重要だと感じたがっている。
4.全ての人は他人に認められたいと思っている。
すべての人は自分の自尊心を満たしてほしいと強く思っている。その願望がある程度満たされて始めて、人々は自分のことを「忘れ」、他人に意識を向けることができる。
また、自分が好きになって初めて、人々は他人に対して友好的になることができる。
自分との関係がうまくいっているなら、他人との関係もうまくいく。自分との関係がうまくいっておらず、他人との関係もうまくいっていない人は自尊心が欠如しているので、自尊心を取り戻すことが唯一の解決策となる。
自分を少し好きになれば、他人のことも少し好きになることができる。いったん自分に対する強い不満を乗り越えれば、他人に対して批判的でなくなり、寛容の精神を発揮することができる。
自尊心を満たしたいという思いは、空腹を満たしたいという思いと同じくらい自然で普遍的だという。どちらも自己保存を目的にしているからだ。
身体が食料を必要としているように、自尊心は敬意と承認と満足感を必要としている。
自尊心を胃袋にたとえると人々の行動原理を説明しやすい。1日3食きちんととっている人は、胃袋を満たすことを心配する必要がない。
しかし、ひとたびその人が1日か2日食べられなくなると、性格に変化が現れる。ふだんは温厚で素直な性格なのに、突如として強情で意固地な性格に変わるのだ。
空腹で苦しんでいる人は、食べることによって自分の最大のニーズを満たさなければならない。他のことに意識を向けるのはそれからだ。
他人について称賛できるささいなことを探してみよう。毎日、少なくとも5つのほめ言葉を周囲の人にかける習慣を身につけよう。人間関係がどれだけ好転するかを観察すれば、さぞかし感動するに違いない。
人間関係の最重要ポイントは、「人々はたいてい自分の自尊心を満たすために行動する」ということだ。
相手になんらかの行動をとってほしいなら、その人の自尊心を満たす方法を実行しよう。
〈今日のコンテンツ〉
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1. 心の飢え
2. ほめ言葉、5つ
3. まとめ
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1. 心の飢え
今回ご紹介する本は違いますが、アドラー心理学について書かれた本を読むと、人間の悩みというものは全て「対人関係の悩み」であるそうです。
そうであるとするならば、対人関係をよくするための日々の行動によって、悩みというものは「全て解決する」ということになります。
実際のところ、誹謗中傷、とまではいかなくても、何らかの耳が痛くなるような指摘、ちょっとキツメの意見、心無い冗談などを受けることがあれば、私たちは簡単に落ち込んだり、気に病んでしまう、ということが起こります。
そうなると、必要以上にそのことについて考え込んでしまって、復活するまでの間、やらなければならないことが手に付かなくなる、ということもありえます。
願わくば何を言われても動じないような「鋼のメンタル」が欲しいですが、それ以前に、そういった人間関係のトラブルを未然に避けることができるならば、それに越したことはありません。
そういった意味において今回引用したようなことを常に頭の片隅に置いておくことは、そんな「対人関係」の不要なトラブルを避ける上で非常に有用だと思います。
誰もが大なり小なり、自分の自尊心を満たしてほしい、承認欲求を満たしてほしい、と考えています。もちろん私もそうです。
私の場合は、このように文章を書いて発信しているのも、読んで下さっている方々から何らかの反応が欲しいから、という一面も確かにあります。
メルマガの場合であれば、感想をもらえれば嬉しいですし、ブログの場合ならPVが普段よりも伸びればそれはそれで嬉しいと感じます。
FacebookやInstagramの「いいね!」なんかも同じですね。全く無いよりは少しでもあった方が嬉しい。
それはそのことによって私の自尊心が満たされる、つまり他者から敬意を払われている、承認されている、そして満足感が得られる、という気がするからなのでしょうね。
この承認欲求が本書では「空腹感」に例えられていますが、確かに、私自身も人間関係でうまくいかないものを抱えている時は、精神的に不安定になり、他者に対して攻撃的になっていたのではないかと思います。
親を待つひな鳥のように、ただ口を開けて待っていれば、誰かが勝手にエサを運んできてくれて、自分の自尊心を満たしてくれる、というものでもありません。
かと言って、自尊心を満たすための食料は、「自分のことを認めてくれ」、「ありのままの自分を受け入れてくれ」などといって、他者から強引に奪い取るものではありません。
また、「どうか、自分に食料を与えてください」といって他者に媚びへつらうことで得るものでもありません。
上記のような場合は、全て「自分のこと」を中心に考えている、ということになるからです。
「働かざるもの食うべからず」ではありませんが、食料が欲しかったなら、まず、自分から相手に対して働きかけて、相手の空腹を満たす食料を渡す必要がある、ということになります。
2. ほめ言葉、5つ
最終目標が自分の空腹を満たすことだとしても、そのためにはまず、相手の空腹を満たす食料を渡していく、これを意識付けることが肝要だと本書では述べられています。
そのためにできる、簡単でありながら、魔法のような効果を発揮する方法が「ほめ言葉」です。
毎日、最低5つのほめ言葉を周囲の人にかける。
ただし、ほめる時はお世辞ではなくて、「心をこめてほめる」こと。
これを習慣にする。
これだけで、大きく人間関係が好転するといいます。
考えてみると分かりますが、人を「ほめる」のと反対に、人を「しかる」ような時は、後々まで気分が悪くなってしまいます。
でも人を「ほめる」と、不思議なことに自分自身も気分が良くなってくるのです。(ただし、その言葉が心から言ったものであるならば。お世辞の場合は後で自己嫌悪することにもなりかねません)。
さらに、他者の中に「ほめられる点」を探そうと努力することで、「自己中心的」な傾向が和らぎ、他者に対する「寛容」の精神が養われるということです。
また、より具体的なノウハウとしては、「相手そのものよりも相手の行為や性質をほめるようにすることで、相手の自尊心を高めることができる」そうです。
これに毎日ゲームのように気軽に取り組んでみるとすればどうでしょうか。
「ほめるところを探して伝えるゲーム」です。
これを行うことで、
・他者に対する鋭い観察力
・他者を褒めることで得られる幸福感
・他者と自分の自尊心が満たされることによる、今よりも良い人間関係
などのお土産がもらえるのではないかと思います。
私たちの周りに人達に、常日頃から「心からのほめ言葉」をかけ続けて、それで人間関係が大きく好転するならば、先に述べたアドラー心理学の考え方に従えば、もう人生における悩みは、「ほとんど解決したも同然」となるのではないでしょうか。
3. まとめ
・誰もが自分の自尊心を満たしたいと考えている
・自分の自尊心を満たしたければ、まず周囲の人の
自尊心を満たすことから始める
・毎日、最低5つの心からのほめ言葉を周囲の人にかけることで
より良い人間関係を築いていくことができる
〈今日の読書を行動に変えるための
個人的チャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい
・よい人間関係を築き、身の周りの人達と共に
幸福になるための方法を学ぶ
2. 読んでよかったこと、感じたこと
・まず、相手の自尊心を満たすことから始める、
という考え方に触れられた
・ほめ言葉の効果について、理解が深まった
3. この本を読んで、自分は今から何をするか
・毎日、身の回りで会った人5人に、
何かのほめ言葉をかけていく。
4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか
・心からのほめ言葉が無意識で出るようになっている
・怒り、という概念を忘れている
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