「思い込み」の檻の外に出るには?『誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功の法則』ジム・ドノヴァン 著
誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功の法則
- 作者: ジム・ドノヴァン
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2000/08/31
- メディア: 単行本
- 購入: 9人 クリック: 202回
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今日の読書日記は、『誰でもできるけれど、ごくわずかな人しか実行していない成功の法則』から、私たちの「思い込み」について。
できると信じる
フォード自動車の創業者であるヘンリー・フォードはこう言った。
「できると信じても、できないと信じても、どちらも正しい」。
人生の質、行動、成果は、すべて自分の信念で決まる。これは心強いと同時に、なかなか厳しい言葉でもある。だが、信念について詳しく見ていけば、これが本当であると理解できるだろう。
もう何年も前、私はサーカスの舞台裏を訪ねるという、めったにできない素晴らしい経験をすることができた。自由に歩き回って、ライオン、トラ、キリンなどのサーカスの動物を間近に見られるのだ。
だが、象の前を通り過ぎたとき、私は何かがおかしいと思って立ち止まった。あんなに大きな動物なのに、前足にロープが結んであるだけなのである。鎖にもつながれていないし、檻もない。その気になればすぐに逃げだせるはずなのに、象はそうしない。
私はそばにいた調教師に、なぜこの巨大で美しい動物は、ただじっと突っ立っているだけで逃げようとしないのかきいてみた。
「ああ、それはね」と彼は言った。
「こいつらが子どものときから同じロープで縛ってるんですよ。まだ小さいからロープだけで十分なんですね。だから大きくなってからも、ロープがあれば逃げられないと思い込んでいるってわけです。小さいころからの習慣づけですね。逃げられないと思っているから、絶対逃げようとしないんです」。
私は感心した。象はその気になればいつでも逃げることができるのに、逃げられないと思い込んでいるために、ずっとその場にとどまっている。
私たち人間も、この象と同じではないだろうか?かつて失敗しただけで絶対にできないと思い込み、その場で足踏みしてはいないだろうか。
今ならできるようになっているかもしれないのに、尻込みしていないだろうか。
できないという思い込みだけで、新しいことに挑戦するのを避けてはいないだろうか。
さらに悪いことに、誰か他の人の思い込みのせいで、できないような気になってはいないだろうか。
「自分にはできない」というのは単なる思い込みではないのか、考えてみよう。
〈今日のコンテンツ〉
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1. 私たちを縛るロープ
2. それは本当か?確かめたのか?
3. まとめ
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1. 私たちを縛るロープ
2000年に出版された本です。私の手元にあるのは2012年発行の第54刷ですから、この本もベストセラーですね。英語の原題は「This is your life, not a dress rehearsal」です。つまり「これがあなたの人生だ。リハーサルではない」となります。
邦題の通り、誰でもできるシンプルで当たり前な成功の法則について、考え方から行動、目標の立て方や健康まで、74項目も紹介されています。でも、これらを本当に実行できている人は、本当に少ないだろうと思います。
今日はそのうちの1項目、私たちを縛る「思い込み」について書かれている部分を取り上げました。
上記の象を縛る「ロープ」の逸話にある通り、私たちはこれまでの人生で、無意識のうちに「無理だ」、「そんなことできない」、という「思考様式」を手に入れてしまっています。
それは何故そうなったのかというと、かつて自分で挑戦してみたけれど失敗して深く傷ついたことがある、とか、親や先生、上司などからひどく叱られたとか、そのようなことが元になっているのではないかと思います。
「経験」とそこからの学びは私たちが社会生活を営む上で、とても大切なものです。同じ失敗を繰り返さなくて済むのは、先人たちの経験も含めて、私たちが何度も「痛い思い」をして学んできたおかげです。
角がとれて丸くなる、なんて言い方をすることがありますが、この世に生まれてきた時は、多分、栗やウニのように、「トゲトゲ」していたであろう私たちは、家庭や学校、そして社会の中で生活していく中でその「トゲ」を1本、また1本と落としていくのだと思います。
その後に何が残るかというと、トゲはすっかりなくなったけれど、削られて固くなってしまった「殻」です。
元々あったはずの自分の「思い」や「あこがれ」。それらのものは、私たちの固い「殻」の中に押し込められて、このままでは「発酵」を通りすぎ、腐り果てていくのを待つばかりの状態になってしまっているのではないでしょうか。
まだ、内側から固い「殻」を突き破る「トゲ」を生やす気持ちはありますか?
あるいは、「思い込み」や「思いこまされ」という「ロープ」を引きちぎることはできそうですか?
2. それは本当か?確かめたのか?
この本の中では、「私たちには今の状況を変える力が備わっていることを信じる」ことの大切さについて、多くのページが割かれています。
今回の引用部分の冒頭にある通り、私たちは大抵の事は、ちょっと無理かもしれないと思うようなことでも、「できる」と思えばできるようになるでしょうし、「できない」と思えば一生できないままで終わるでしょう。
「できる」と自分に信じ込ませるのはなかなか大変です。ちょっとうまくいったことがあったとしても、その次にちょっとうまくいかなくなると「やっぱり自分には、、」という弱気で臆病な心がすぐに首をもたげてくるからです。
この心の克服には「それでもなお」行動とその結果の振り返りをやめずに続けていくことが必要です。これには時間がかかります。というよりも一生続くことでしょう。
なぜならば「未知の体験」と出会う度に、この心と向き合わないといけなくなるからです。
でも思い出して欲しいのは、今、ここにいる私たちは、そのような自分にとって「未知の体験」をこれまでにたくさん乗り越えてきたのだという紛れもない「事実」です。
過去の「未知の体験」には、それを経験した当時の私たちにとっては、最初は「ムリ」で「できっこない」と考えていたものだってあったはずです。
そしてそれを乗り越えてきた、というのは「嘘偽り」の作り話ではなく「事実」なのです。
だとしたら「今度も同じように」乗り越えられるはずです。
例えば子どもの頃、最初は補助輪をはずした自転車に乗ることができなかったはずです。でも、大人になった今は「意識せずとも」乗れるようになっているでしょう?
そのような状態に今度も持っていけるはずです。
私は新入社員の時に、当時の上司から何かの仕事の依頼をされた時に、「できません。理由は〇〇だからです。あと、△△のやり方も分からないからです。」などとよく言っていました。「できない理由を探す」ことに関しては天才的な才能を発揮していました。(今思うと恥ずかしいですし、嫌な部下ですね)。
今でも何かにつけて、「〇〇だからできない」と思ってしまったり、人に言ってしまうことはありますが、それでも昔に比べると、「できない」と考えたり言ったりする回数は相当減っていると思います。
そうなった理由は、「自分がまだまだ全力を尽くしていなかった」ということに気付いたからです。
不慣れなことや新しい仕事などの場合は、ひとつかふたつ、何かのアクションを起こして、上手くいかなかった場合、諦めてしまいがちです。
その問題を解決するために、自分が叶えたい目標を達成するために、できる打ち手は「本当に」それだけなのでしょうか?
そう考えると、恐らくそれを実現するための手段は、真剣に考えれば10や20は軽く出てくるはずで、そのうち、1個か2個が駄目だったくらいで立ち止まってなどいられなくなります。
自分が思いついた打ち手すらもまだ全て実行できていないのに、すなわち「万策が尽きた」わけではないのに、できない理由をもっともらしく列挙するのはちょっともったいない、と考えるようになりました。
諦めるのは、自分が打てる、ありとあらゆる手を打ち尽くして、その結果を検証してからでも遅くはないはずです。
でも、それ以前に、そもそも「その問題を解決するための手を打ち尽くせていない」場合の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
手を打てない状態に押し留めているのが、私たちを「心の檻」に繋いでいる「ロープ」です。でも、そのロープは「実は最初から檻になんて繋がっていなかった」のだとしたら?
あなたはどこに行きたいですか?
3. まとめ
・思い込みの力は強力。「できる」と信じるなら「できる」
「できない」と信じるなら「できない」。どちらにも成り得る
・私たちにはこれまでの人生で、たくさんの「ムリ」や「できない」を
乗り越えてきたという揺るぎない「事実」がある
・その問題を解決するための手を「全て打ち尽くす」前から
諦めてしまわないようにしたい
〈今日の読書を行動に変えるための
個人的チャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい
・自己実現のためのマインドセットを行う
2. 読んでよかったこと、感じたこと
・考え方がずれていた部分を整えることができた。
3. この本を読んで、自分は今から何をするか
・自分には状況を変えられる力があると信じる
・今日という日を最大限に生きる
4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか
・ネガティブな態度を捨てて、感謝の気持ちを持てるように
なっている
・安全地帯の外に出る恐怖に打ち勝つことができるように
なっている
・今の状況を変える力が自分に備わっていることを
確信することができている
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