読書尚友

先人の叡智を自分の行動に落とし込んで、成長と成果に変えていくブログ。焼きたてのトーストにバターを塗るように、日々の学びを薄く薄く伸ばして染み込ませてゆく

生産性を高めてやりたいことをやるには? 『自分の時間を取り戻そう』 ちきりん 著

お金と時間は個人にとってもっとも貴重な資源です。だから(そのどちらがより重要かという、前節での話とは別に)そのいずれについても、できる限り大切にすべきです。

 

そして時間を大切にするためにもっとも気をつけるべきことは、自分の時間を簡単に売らないことです。残業代を得るために時間を売るのがよくないのは、そういうことをしていると、「お金が手に入るなら、人生の時間が減っても気にならない」という労働時間導入型の考え方に染まってしまうからです。

 

そんなふうに考えていると、自分の時間はどんどん「お金のために売れば良いもの」に成り下がってしまいます。これは人生を安く叩き売っているのと同じです。

 

反対に、時間の価値が非常に大きいと考える人は、安い値段で時間売りたいとは考えません。そして、できるだけ高く時間を売る方法はなにかと考えるようになります。これが「どう付加価値をつければ、自分の貴重な時間を高く売れるか」という発想につながり、その人の時給(1時間で稼げる額=生産性)を上げていくのです。

 

 

一方のお金については、いかに使う額を減らすかという節約術に頭を悩ませる人が多いのですが、それよりも「できるだけ有効に使おう!」と考える方が有益です。

 

生産性と言う観点から見ると、お金に関して問題なのは無駄遣いが多いことではなく、「最近の有効なお金の使い方トップ3」の表がすぐに埋まらないことです。貴重な資源をなにに使うのが最も生産性が高いのか、それがわかっていないと、お金の生産性を上げることができません。

 

「価値あるお金の使い方」を意識するようになると、「自分はなににお金を使うと楽しく暮らせるのか、なににお金を使うともっとも幸せな気分が得られるのか」が、わかるようになります。そして、自然とそれら大事なことにお金を使うようになり、反対に無駄遣いが減って、貯金もできるし、生活も楽しくなるのです。

 

お金を有効活用するというのは、貯金を増やすということではありません。できるだけ大きな価値を自分に与えてくれるものにお金を使うということです。

 

大事なのは無駄遣いを減らすことではなく、価値ある支出を増やすことなのだということを忘れないようにしましょう。それがすなわち「お金の生産性を上げる」ということなのです。

 

 

豊かな生活とは、希少な資源を最大限に有効活用し、自分が欲しいものをできる限りたくさん手に入れるという生産性の高い生活のことです。

 

〈今日のコンテンツ〉

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1. この本はどんな本か?

2. 高生産性社会へのシフト

3. 生産性を高めるために取り組むべきこと 

4. まとめ
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1. この本どんな本か? 

 

これからの社会は「高生産性型」の社会へシフトしていく、ということが述べられています。そして、そのような社会の中で私たち一人一人がどうすれば充実した人生を過ごすことができるのか、そのための考え方と方法について書かれています。

 

 

 2. 高生産性社会へのシフト

 

 

世の中の新しいビジネスは、UberやAirbnbなどのシェアリングサービスで知られる通り、これまで活用されていなかった(空いていた)資源を有効活用する、つまり「高い生産性を発揮する方へシフトしていく」と考えられています。

 

それは逆に言うと生産性の低い会社や個人は淘汰されていく可能性がある、ということです。

 

そのように社会が変化していくとするなら、そこで私たちはどのような仕事の仕方や暮らし方をしていけば良いのでしょうか?

 

私たちはこれまでのように、多忙だからという理由で、「残業アンド残業アンド残業」、というように、労働時間を追加投入することで仕事をなんとか回していく、という働き方は今後できなくなっていくと考えられます。

 

その理由の一つには、「働き方改革」という政府の施策により、総労働時間を削減する方向に世の中の企業・組織が動き出していることがあります。

 

もうひとつ別の理由としては、このような政策とは別に、テクノロジーの進歩によって工場の生産ラインだけでなく、これまでそれなりの人手と労力を投入していた事務的なルーチンワークや分析などの業務の生産性が劇的に高まりつつあることです。このため人件費を含めたコスト削減が進むことが挙げられます。

 

今までのように、働く時間やその仕事にかける人の数を増やす、といったリソースを追加投入することで仕事を終わらせよう、アウトプットを出そうとする取り組みは、最早、筋の良い打ち手とは言えませんし、今後やりづらくなってくるでしょう。

 

「限られた時間」、「限られた人員」で今までと同様もしくはそれ以上のアウトプットを出そうと考えるならば、やるべき事はただ1つ、私たち一人一人が「生産性を高める」ことしかありません。

 

「生産性を高めて仕事が早く終わるようになると、また次の仕事が降ってきて、結局時間に追われてしまうことになるのでは?」と思われるかもしれません。

 

ですが、たとえ次の新しい仕事を依頼されたとしても、その仕事に対しても早くアウトプットを出せるように、生産性を高めていくことが、逆説的に聞こえるかもしれませんが、結果として「時間に追われ続ける生活」から脱出することにもつながってくるのです。

 

私たち個人の生活で考えてみた時、平日はただひたすら朝から夜遅くまで仕事をしてくたくたになり、週末の土日も疲れが取れず、家でごろごろと寝て過ごしてしまう。そんな日を過ごしたことはありませんか?

 

生産性を高めようとしないまま、その日ぐらしをしていると、いつまでたっても「自分のやりたいこと」さえ行う時間は取れません。それどころか、「自分が本当にやりたいことは一体何だったっけ?」と自分の希望や夢すらわからなくなってしまう。そのような恐れもあります。

 

そのような人生を過ごすことが、果たして私たちにとって「有意義」なものだと言えるでしょうか? (たとえハードな残業の積み重ねによって、貯金が積み上がることがあったとしても) 。

 

 

3. 生産性を高めるために取り組むべきこと

 

 

そこで私たちは仕事の生産性、またプライベートにおいても家事や育児の生産性を極限まで高めていくことが今後求められるようになるでしょう。

 

 

この本の著者はそのための方法を教えてくれています。

それには大きく分けて2つの方法があります。1つ目はまず「働く時間を減らす」ということです。

 

生産性を上げるためには「まずインプットを減らしてやる」ことが必要になります。

 

例えば、労働時間を減らす、家事や育児に使う時間を減らす、学生なら勉強時間を減らすことが、生産性を上げるのに役立つ、と述べられています。

 

そしてインプットを減らす具体的な方法として

 

1. 1日の総労働時間を制限する

2. 業務ごとの投入時間を決める

3. 忙しくなる前に休暇の予定を立てる

4. 余裕時間をたくさん確保しておく

5. 仕事以外のこともスケジュール表に書き込む

 

の5つを挙げています。これを意識して実行するだけでも、相当、日々の仕事やスケジュールの進行に関するストレスは軽減できるのではないかと思います。 

 

大切なこととして、「インプットが増やせる環境で生産性が上がる人はいない」とも述べられています。

 

インプットを増やす、つまり、「残業すれば良い」とか、「人手が足りないからアルバイトの人を雇えば良い」などとということを考えたり行なっているうちは、生産性が本当に向上することはない、ということですね。

 

そうではなくて、まずインプットを減らす、つまり導入する労働時間・稼働時間を減らすことによって、私たちは初めて真剣に生産性を上げなければならないと考え始めると喝破されています。

 

 

また、生産性を高める2つ目の方法として述べられているのは、「全部をやろうとすることをやめる」ということです。

 

その具体的な方法として、

 

1.「すべてをやる必要はない!」と自分に断言する

2.  まず「やめる」

3. 「最後まで頑張る場所」は厳選する

4. 時間の家計簿をつける

 

の4つを挙げています。

 

今、手元にある仕事やそれ以外のやるべきこと、やりたいことは、書き出してみれば、ほぼ全て把握できると思います。それを全部やろうとするのではなく、その中で「今取り組んでおくのが良い、本当に大切なものはどれなのか?」を考えて、それだけはとにかく優先して終わらせるようにしていくのです。

 

その仕事は大抵の場合、「気が乗らない」仕事だったりするかもしれません。でもそれに取り組まない限りは、その仕事は私たちのTo do リストにずーっと居座り続けることになるのは間違いありません。

 

その仕事さえ片付けば憂鬱な気分から解放されて、残りの仕事は気持ちよくサクサクと進む、ということもあるでしょう。

 

また、「やることを厳選する」=「やらないことを決める」というのは別の言い方をすると「やらなくても済む方法を考える」ということです。その結果として時間を捻出することができる、ということです。

 

これは例えばルーチンワークの家事などで考えると分かりやすいでしょうか。例えばお掃除ロボットを導入すれば、部屋の掃除機掛けの時間を他に回せます。自動食器洗い機を購入すれば、食器洗いの時間を削減できますよね。

 

家族の人数にもよると思いますが、これらを導入すれば、1日に1時間くらいは、もっと他のやりたいことに使える時間を軽く捻出することができます。1カ月で30時間。1年で360時間です。これって凄いと思いませんか?私もお掃除ロボットを家に導入してから、掃除機がけ、というタスクからはほとんど「解放」されました。

 

もう少し大きな例でいうと、今、開発が進められている「自動運転車」などが実用化されたら、「満員電車に押し込められる通勤時間」というものからも私たちは解放されることになります。自動運転車に乗って職場に向かっている間も、自分の好きなことをしていることができるからですね。

 

 

さて、生産性を高めることによって実現される社会は、上記のお掃除ロボットのような小さな時間の積み重ねによって、「自分が本当にやりたいと思うこと」に使える時間が確保しやすくなる社会でもあります。

 

仕事の生産性が上がり自由に使える時間が増えれば、それは個人として過ごす人生の時間が長くなる、ということにもなります。

 

そうなってくると、今よりもはるかに強く「どのような人生を過ごしたいのか?」、つまり「私たち一人一人が生きる意味」について、「真剣に」考えなければならない時代が来ることになるでしょう。

 

これまで仕事の忙しさにかまけることで思考停止していた部分と向き合う必要がでてくるということです。その意味では私たちは「哲学」という武器についても学んでおく必要があると個人的には考えています。

 

答えは人それぞれですが「どう生きるか?」については今後も引き続き考えていきたいと思います。

 

 

 4. まとめ

 

〈今日の読書を行動に変えるための
 個人的チャレンジシート〉
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1.この本を読んだ目的、ねらい

 

・やりたいことをやるための時間を確保する方法を知る

 

・生産性を高める方法について学ぶ


2. 読んでよかったこと、感じたこと

 

・今後の社会の方向性について理解した

 

・生産性を高める方法について理解した


3. この本を読んで、自分は今から何をするか

 

・インプットの時間を制限してその中で最大の成果を目指す、

 そういう仕事の仕方に切り替える

 

・やることを絞る


4. 3か月後には何をするか、どうなっていたいか

 

・同じ時間で出せるアウトプットが今の3倍になっている

 

・人から見ると忙しそうに見えたとしても自分としては

 全然そのような意識がないくらい快適な流れの中にいて

 ストレスなくやりたいことを実行できている

 

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